日本人のかき氷好きは年期が入っていて、平安時代に清少納言が書いた「枕草子」にもかき氷が登場しているほど。「あてなるもの。削り氷にあまずら入れて、あたらしきかなまりに入れたる。」(42段)と、上品で雅やかなものとしてかき氷が登場しています。なお、「あまずら」はつたの樹液を煮詰めて作るシロップで、平安時代の甘味料のこと。「かなまり」は金属製のお椀のことで、1000年以上歴史をさかのぼった平安朝の貴族も甘い蜜をかけたかき氷のファンだったことがうかがえます。
以来、1000年の時を超えてもかき氷は、わたしたちの大好きな冷たいスイーツであり続けています。日本かき氷協会は7月25日を「かき氷の日」と制定していて、かき氷の別名「夏氷(なつごおり)」を7、2、5と語呂合わせしたほか、1933年同日に日本の最高気温(当時)が記録されたことがその由来とか。
家庭でおいしく作るコツ
シロップのフレーバーやトッピングも多様化する一方、近年では、家庭でもふわふわの氷が削れたり、スマートにかき氷が作れる電動氷かき器が販売されて、かき氷も進化し続けています。かき氷をおいしくいただくには、やはり盛りつけ前にグラスを冷凍庫でしっかり冷やしておくことがポイント。氷が溶けにくく、きれいに盛り付けできますよ。
今回はマレーシアのかき氷のアイスカチャン、練乳たっぷりベトナム風コーヒーを使ったフラッパチーノ風、専門店でも人気のミルクジャムのかき氷、フルーツをたっぷりのせたオシャレなパフェ風かき氷などをセレクトしました。