フィリピンに「クレープサムライ」(Crepe Samurai)と呼ばれるデザートがあるはご存知ですか?フレッシュマンゴーとカスタードクリームにクレープをかぶせ、オーブン皿で焼いたスフレ風デザートなのですが、一体、そのどこが「サムライ」なんでしょう?
実は、「クレープサムライ」はフィリピンの首都のマニラの高級ホテルのカフェが、デザートコンテストのために開発したものだそう。スフレのような柔らかい食感のクリームに甘酸っぱいマンゴーがベストマッチという評判でしたが、現在は残念ながら閉店中のようです。それでも、クレープサムライの評判は高く、いまでもフィリピンにはマンゴーを使ったクレープにサムライをつけて呼ぶことが多いそう。
マンゴーとクレープのコンビは、香港のフルーツカフェのメニューでも大人気。薄いクレープのようなパンケーキでマンゴーとクリームをラッピングした「マンゴー・クレープ巻き」(芒果班戟)は、ふわふわのクリームとマンゴーの果肉のハーモニーが至福の味と口コミでも大評判。本来のクレープサムライはオーブンで焼くのですが、こちらはクレープで包んだだけなのでフレッシュな味わい。旅行で食べたことのある方も多いはずです。
実際のところ、クレープサムライと日本の繫がりははっきりしていません。レシピを作り上げたシェフたちが、コンテストのためにインパクトの強い名前を付けたという説が有力です。とはいえ、いつものジャムやバナナに代えて、ジューシーなマンゴーを使ったクレープは夏におすすめのデザート。フレッシュマンゴーの代わりに缶詰や白桃やりんごなどでもおいしくできますよ。