涼やかな自然のモチーフを閉じ込めた和菓子「錦玉」(きんぎょく)。 寒天の生み出す透明感が涼味を誘う夏菓子です。夏の風物詩である金魚などを練りきり生地などで作って閉じ込めれば、なんとも風流で優雅。 寒天を使用しており、常温でも溶けないのでギフトや手土産にも最適です。
錦玉の透明感を生かして、異なる色をレイヤーにしたり、練り切りやあんで作ったあゆや金魚、あずきやカットしたフルーツなどで夏の情緒を描き出してみましょう。色を重ねてレイヤーにする際は、少しとろみがある状態の寒天液をスプーンなどでゆっくり静かに入れると、きれいな層が作れます。
また、ミニ白玉でキュートな水玉模様を表現したり、びわなどの爽やかな旬の果物のコンポートなどを盛り込むのもおすすめです。 金魚や扇、果物をモチーフにした錦玉流し型や容器になるミニミニ金魚鉢と抜き型などがセットになった錦玉作りキットも市販されていますので、活用してみては。
寒天の代わりにプルンとした食感と透明感が持ち味のアガーを使うのもおすすめです。寒天に比べてゼリーに近い仕上がりになります。色づけには、カキ氷シロップが入手しやすく便利。シロップ自体は色鮮やかですので、上品さを求めるなら、ほのかな色づけを心がけて。さらに風味づけにキルシュやミントシロップ、梅酒や果実酒を加えて風味をつけるとグッと大人度が増します。作る過程も楽しめる夏菓子の錦玉。目と舌で日本ながらの「涼」を感じて下さい。