今、海外の健康志向の人に「はちみつ」が大人気だとか。あの世界的に活躍するテニスプレイヤー、ジョコビッチ選手もはちみつの一種であるマヌカハニーを毎日スプーン2杯口にしているそうです。※1 どうやら身体に良い効果がありそう。では、実際にはどんな効果があるのでしょうか?
栄養成分は?
はちみつの主成分はブドウ糖と果糖といった糖分です。その他、ビタミンB群やビタミンC、カリウムやカルシウムなど、健康維持に必要なビタミン・ミネラルがほぼ全て含まれています。注目なのは、グルコン酸という有機酸。グルコン酸は生きたまま大腸に届いてビフィズス菌を増やし、腸内環境を整えます。
そして、気になるカロリーは大さじ1で65kcal。砂糖は大さじ1で35kcalです。なんと、はちみつは砂糖よりも高カロリー!しかしご心配なく。はちみつは少量で甘味を感じられます。はちみつ大さじ1の甘味は砂糖大さじ3と同等だからです。つまり、はちみつの使用量は砂糖の3分の1のため、はちみつの方が低カロリーということですね。
どんな効果が?
唇が荒れると、おばあちゃんがはちみつを唇に塗ってくれた、という人も多いのではないでしょうか。はちみつには保湿力とともに、強い抗菌・抗炎症作用があります。乾燥対策や風邪予防に良いですね。また、主成分がブドウ糖と果糖のため素早く身体に吸収され、エネルギーに変換しやすいというメリットもあります。スポーツ後の疲労回復やダイエット中の人にはオススメです。ブドウ糖は脳の主要なエネルギー源でもあります。仕事や勉強でお疲れの人に、脳のエネルギー補給としても役立ちますよ。
はちみつなら何でもいいの?
おすすめは「マヌカハニー」もしくは「生はちみつ」です。マヌカハニーはニュージーランドで採れる、特に優秀なはちみつです。一般的なはちみつよりも更に強い抗菌作用があります。別名で「はちみつの王様」と呼ばれるほどです。生はちみつは加熱処理をせず採取されているため、多くの酵素や栄養成分が残っています。味も格別に美味しいです。
数々の嬉しい効果があるはちみつ。だたし注意したいのは、食べ過ぎれば当然太るということ。必要以上の糖は中性脂肪を増やします。また、1歳未満の赤ちゃんにはどんなはちみつでも食べさせてはいけません。乳児ボツリヌス症を発症させる可能性があるためです。
(テキスト: 松原 郁実)
※1 ノバク・ジョコビッチ(2015)「ジョコビッチの生まれ変わる食事 あなたの人生を激変させる14日間プログラム」(三五館)