16~17世紀ごろにポルトガル人がカンボジアから持ってきたため、その日本名がつけられた「かぼちゃ」。海外では日本のホクホクした甘い栗かぼちゃは、そのまま英語で「kabocha」と呼ばれる注目株です。さつまいもや栗にも負けないおいしさのかぼちゃご飯を作ってみましょう!
かぼちゃは冬に欠かせない栄養源だった!
山梨や長野、北海道など、お米があまり穫れなかった山間部のやせた土地でもよく育つかぼちゃは、腹持ちがいいのでご飯代わりとして重宝され、山梨の「ほうとう」や長野の「かぼちゃのおやき」、北海道の「かぼちゃ団子」「かぼちゃしるこ」などが郷土料理として知られています。
ホクホクとしたやさしい食感と甘みが昔から好まれてきました。ビタミンAとカロテンを多く含んでいるため、「冬至かぼちゃ」に代表されるように、無病息災の祈願として夏に収穫しておいた保存のきくかぼちゃを食べる習慣ができたようです。当時のかぼちゃは、冬期の貴重な栄養源だったことがしのばれます。
なお、かぼちゃはキュアリングと呼ばれる風通しのいいところで10日ほど乾燥させることでより甘くなるそうです。収穫ホヤホヤをいただいた場合は、ちょっとだけ我慢してキュアリングさせてください。
かぼちゃ+ご飯の贅沢な組み合わせは絶品!
昔はご飯と一緒にいただくことはあまりなかったかもしれませんが、組み合わせてみれば鮮やかな黄色が食欲をそそるかぼちゃご飯が誕生!味付けは、シンプルに少量のお酒やみりん、お塩や薄口醤油で仕上げてもいいのですが、炊き上がりにお好みでバターを加えてもさらに贅沢に。塩麹をプラスしてもおいしくできます。
ご飯が炊き上がったら、一度かぼちゃを取り出してからざっくりご飯を混ぜ、お茶碗に盛りつけた後にかぼちゃを乗せ直すという一手間をかけると見た目がキレイになります。
かぼちゃご飯が余ったら、リゾットやおやき、パンケーキにアレンジも可能。甘くて栄養満点、離乳食にも最適、食べ盛りの子供も大喜びしますよ。