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「男と女」「モンパルナスの灯」「甘い生活」仏女優アヌーク・エーメさん死去 92歳

映画.com 2024年6月18日 21時4分

 「男と女」(1966)などで知られるフランスの女優、アヌーク・エーメさんが6月18日(現地時間)パリで死去した。92歳だった。娘のマヌエラ・パパタキスさんがソーシャルネットワーク上で発表した。

 1932年仏パリ生まれ。本名ニコル・フランソワーズ・フローレンス・ドレフュス。両親がともに舞台俳優をしている家庭で育ち、ダンスを習い始めたのちに演劇講座にも通うようになる。14歳のときにアンリ・カレフ監督の目に留まり、1947年に映画「La maison sous la mer(原題)」でデビュー。最初の主演作La Fleur de l'âge」(47)からアヌーク・エーメとして女優活動を始める。

 詩人で脚本家のジャック・プレベールが彼女のために書いた「火の接吻」(49)で注目され、アメデオ・モディリアーニの妻ジャンヌ・エビュテルヌを演じた「モンパルナスの灯」(58)やフェデリコ・フェリーニ監督作の「甘い生活」(60)、「8 1/2」(63)など数多くの映画に出演。その美貌で世界中から人気を得た。66年には、クロード・ルルーシュ監督作の「男と女」でヒロインのアンヌを演じ、アカデミー主演女優賞にノミネート。同作は第19回カンヌ国際映画祭グランプリ、アカデミー外国語映画賞などを受賞し大ヒットした。

 80年には「Salto nel vuoto(原題)」でカンヌ国際映画祭の女優賞を受賞。名実ともにフランスを代表する女優の一人として、2002年にはセザール賞名誉賞、03年にはベルリン国際映画祭金熊名誉賞も受賞している。2019年には「男と女」のスタッフ&キャストが再結集し、エーメさんとジャン=ルイ・トランティニャンが同じ役柄を演じ、53年後の2人の物語を描いた「男と女 人生最良の日々」が公開され、エーメさんの遺作となった。

 私生活では4度の結婚と離婚を経験し、3番目の夫は「男と女」の共演者でもあるピエール・バルーで、4番目の夫は英国俳優のアルバート・フィニー。

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