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トム・クルーズ主演「M:i:III」金曜ロードショーで今夜放送! あらすじ・キャストまとめ&J・J・エイブラムス監督のインタビューも紹介

映画.com 2024年6月21日 21時0分

 トム・クルーズ主演の大ヒットスパイアクション「ミッション:インポッシブル」のシリーズ第3作「M:i:III」が、本日6月21日午後9時から、日本テレビ系の「金曜ロードショー」(放送枠35分拡大&本編ノーカット)で放送されます。映画.comでは、概要とあらすじ、キャスト情報のほか、本作で待望の監督デビューを果たしたJ・J・エイブラムスを公開時に取材したインタビューもご紹介します。

【概要】
 「ミッション:インポッシブル」3作目のタイトルは、2作目の「M:I-2」と同じく略称の「M:i:III」。トム・クルーズが製作も兼ねる本シリーズでは、1作目のブライアン・デ・パルマ、2作目のジョン・ウーと、アクションと美しい映像美を両立させられるビッグネームがメガホンをとってきました。3作目の監督に抜擢されたのは、「アルマゲドン」の脚本や「エイリアス」「LOST」といった人気ドラマの監督・脚本を手がけたJ・J・エイブラムス。のちに「スター・トレック」や「スター・ウォーズ」シリーズを手掛けていく稀代のヒットメーカーですが、記念すべき監督デビュー作が「M:i:III」です。過去2作よりも、クルーズ演じるイーサン・ハントの人となりが深堀りされ、人間ドラマの質もアップ。悪役デイヴィアンを演じたフィリップ・シーモア・ホフマンの怪演も見どころです。今は亡き「カポーティ」のオスカー俳優による凄まじいヒールぶりをお楽しみください。

【あらすじ】

 第一線から退きIMFの教官として暮らすイーサン・ハント(トム・クルーズ)は、恋人のジュリア(ミシェル・モナハン)と穏やかに暮らしていた。ところがジュリアとの婚約パーティーの最中、イーサンに新たなミッションが下される。かつての教え子であるリンジー(ケリー・ラッセル)が、ブラック・マーケットの商人、オーウェン・デイヴィアン(フィリップ・シーモア・ホフマン)を追尾中に拘束されたと聞き、イーサンはジュリアに出張だと嘘をついて現場に向かう。

 イーサンは無事にリンジーの救出に成功するも、脳に埋め込まれた爆弾によりリンジーは死亡。ミッションは失敗かと思われたが、リンジーからイーサンにあるメッセージが届く。その後、イーサンはバチカンで「ラビットフット」なるものを取引しようとしているデイヴィアンを捕らえることに成功するが、何者かに邪魔をされ、逃げられてしまう。さらにジュリアを誘拐したデイヴィアンから、48時間以内にラビットフットを手に入れなければジュリアの命はないと脅される。イーサンは、ラビットフットを追い上海へと向かうが……。

【キャラクター/キャスト/日本語吹き替え版声優】

イーサン・ハント:トム・クルーズ(森川智之)
オーウェン・デイヴィアン:フィリップ・シーモア・ホフマン(山路和弘)
ルーサー・スティッケル:ヴィング・レイムス(手塚秀彰)
ジョン・マスグレイブ:ビリー・クラダップ(桐本琢也)
ジュリア・ミード:ミシェル・モナハン(岡寛恵)
デクラン・ゴームリー:ジョナサン・リス=マイヤーズ(竹若拓磨)
リンジー・ファリス:ケリー・ラッセル(藤貴子)
ゼーン・リー:マギー・Q(魏涼子)
セオドア・ブラッセル局長:ローレンス・フィッシュバーン(石塚運昇)

【J・J・エイブラムスのインタビュー】

 映画公開時、映画.comでは、満を持しての長編映画監督デビューを果たしたJ・J・エイブラムスのインタビュー記事を掲載。「LOST」「エイリアス/2重スパイの女」といった人気TVシリーズを手がけてきたエイブラムスが、初の劇場映画に込めた思いとは?まさかの裏話も含め、映画評論家の町山智浩がたっぷりと撮影秘話や監督の抜擢に至ったエピソードを聞き出しているので、その一部をお届けします。

●デビッド・フィンチャーの降板で白羽の矢が立つ

──「M:i:III」は、劇場用映画の経験がない監督が任された映画としては史上最大の製作費だと言われていますが、プロデューサーのトム・クルーズと出会ったいきさつは?

 「トムから『宇宙戦争』のシナリオを依頼されて、スピルバーグと3人でミーティングした時だよ。僕はテレビの新番組『LOST』のパイロット版の監督とぶつかったから辞退したんだけど、演出もできるところを見せようと思って、僕が監督した『エイリアス 2重スパイの女』のDVDをトムに送っておいたんだ。そうしたら『DVD観たよ。M:i:IIIを監督してみないか?』って連絡が来たんだ。驚いたよ」

──1作目がブライアン・デ・パルマ、2作目がジョン・ウー、そしてこの3作目は最初、デビッド・フィンチャーが監督するはずでした。そこに割り込むのは相当のプレッシャーでしょう。

 「当たり前だよ(笑)。3人とも何よりもスタイリッシュな映像で有名だけど、僕は映像ではとても彼らに太刀打ちできない。だから、僕なりのやり方で勝負するしかなかった。だからトムに『シナリオをゼロから自分で書き直していいか?』と尋ねた。そしたら彼は『好きなようにやりな』って言ってくれたんだ」

──ゼロから? フランク・ダラボンが書いたシナリオの要素は全然残ってないんですか?

 「トムから渡されたシナリオはダラボンが書いたもので、アフリカの臓器売買についての話だった。でも、それはフィンチャー監督のために書かれたもので、僕には向いてなかったから、全然使わなかった」

●イーサンの私生活を描く狙いとは?

──では、具体的にあなたが「M:i:III」でやろうとしたことは?

 「まずひとつには、イーサンの私生活を見せて、結婚させたことだ」

──あなたはもともとハリソン・フォードの「心の旅」やメル・ギブソンの「フォーエバー・ヤング」など、人間ドラマの脚本で映画界に入った人で、TVの「エイリアス」でもスパイ・アクションなのに主人公たちの生活や家庭をしっとりと描いてましたね。

 「登場人物の生活をリアルに丁寧に描くのは、登場人物を観客がひとりの人間として感情移入しないと、その後のアクションやサスペンスにハラハラできないからさ。僕はスピルバーグを尊敬してるんだけど、彼は怪獣や宇宙人が出てくる映画でも、主人公の地味な日常をリアルにきめ細かく描くから映画が荒唐無稽に見えないんだ」

●IMFのチームワークも見せ場に

──もうひとつ、「M:i:III」が前2作と違うのは、IMFのチームワークをじっくり見せている点ですね。やはり「エイリアス」のように。

 「オリジナルのTVシリーズ『スパイ大作戦』の一番の見せ場はチームワークだったんだよ。アクションじゃない。ところが映画版では1作目でトム以外のメンバーを皆殺しにしてしまって、2作目はほとんどイーサンのワンマンショーだった。だから僕は今回、バチカンでフィリップ・シーモア・ホフマンを誘拐するシークエンスで、『スパイ大作戦』でIMFのメンバーがそれぞれの特殊技能を出し合って不可能な作戦をセットアップする過程を再現したんだ。あそこで流れる音楽は、『スパイ大作戦』でセットアップのシーンで必ずかかっていたBGM、ラロ・シフリン作曲の『ザ・プロット』だよ」

──トム・クルーズがジェット攻撃機に襲われる場面の映像も007風ではなくて、ニュース映像みたいでしたね。カメラが振動し続けて。

 「戦場で従軍カメラマンが死に物狂いで撮影したような映像にしたんだ。トムが爆風で自動車に叩きつけられるシーンは彼がスタントマンを拒否して、本人が演じている。ワイヤーで引っ張ってぶつけるんだけど、彼は自分から3テイクもやり直したよ(笑)」

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