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一期一会の連鎖で出会いが繋がって……黒木華主演「アイミタガイ」特報公開

映画.com 2024年7月2日 7時0分

 2014年に斎藤緑雨文化賞長編小説賞を受賞した中條てい氏による小説を、黒木華主演で映画化「アイミタガイ」の特報と場面写真が公開された。

 かけがえのない存在だった親友を失い立ち止まってしまった主人公・梓を中心に思いがけない出会いが連鎖し、大きな輪になっていく群像劇。主演の黒木は、亡き親友にメッセージを送り続ける梓の心の機微を細やかに演じ上げる。短編連作集「アイミタガイ」を原作に「台風家族」の市井昌秀監督が脚本の骨組みを作り、「ツレがうつになりまして。」の故・佐々部清監督の魂を注いだ企画を受け継いだ草野翔吾監督が映画を完成させた。

 ウェディングプランナーとして働く梓のもとに、ある日突然届いたのは、親友の叶海が命を落としたという知らせだった。交際相手の澄人との結婚に踏み出せず、生前の叶海と交わしていたトーク画面に、変わらずメッセージを送り続ける。同じ頃、叶海の両親の朋子と優作は、とある児童養護施設から娘宛てのカードを受け取っていた。そして遺品のスマホには、溜まっていたメッセージの存在を知らせる新たな通知も。一方、金婚式を担当することになった梓は、叔母の紹介でピアノ演奏を頼みに行ったこみちの家で中学時代の記憶をふいに思い出す。叶海と二人で聴いたピアノの音色。大事なときに背中を押してくれたのはいつも叶海だった。梓は思わず送る。「叶海がいないと前に進めないよ」。その瞬間、読まれるはずのない送信済みのメッセージに一斉に既読がついて……。

 梓の恋人・澄人を演じるのは、中村蒼、そして、梓の親友・叶海を演じるのは藤間爽子。更に草笛光子、安藤玉恵、松本利夫、升毅、西田尚美、田口トモロヲ、風吹ジュンら実力派が顔を揃える。

 特報映像では、「梓がこの先さ、迷ったり悩んだりした時は言ってね」と梓に寄り添う叶海のセリフと共に映される、2ショット写真が設定されたスマホのロック画面、そして叶海との突然の別れが切り取られている。そのほか微笑む梓の恋人・澄人(中村蒼)の姿や、梓と同じように立ち止まってしまった叶海の両親の朋子(西田尚美)と優作(田口トモロヲ)、梓がピアノ演奏を頼むことになる、こみち(草笛光子)の姿が次々に映る。そして、梓の祖母(風吹ジュン)が“相身互い”とは「気がついてないだけで、色んな想いが巡って、自分のところに届いているんよ」と優しく語りかける。叶海を失ってから立ち止まってしまった梓に訪れる、一期一会の連鎖で出会いが繋がるあたたかなふれあいを描いた本編への期待が高まる。

 「アイミタガイ」は、11月1日公開。

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