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綾野剛、100億円の使い道は? 実際の詐欺事件を描く「地面師たち」完成披露

映画.com 2024年7月5日 7時0分

 Netflixシリーズ「地面師たち」の完成報告会が7月4日、都内で行われ、主演を務める綾野剛と豊川悦司、共演の北村一輝、小池栄子、ピエール瀧、大根仁監督が出席した。原作は、実際に起きた詐欺事件をもとにした新庄耕の小説。不動産売買を餌に巨額の金を騙し取る詐欺師集団“地面師”による前代未聞の事件を描く。

 綾野は、“交渉役”として地面師詐欺の道に踏み込む主人公・辻本拓海を演じ「騙す側、騙される側がどう生き、どう滅びるのか。フィクションとノンフィクションの狭間で、覗いてはいけないものを、みんなで見つめ切り、エンターテインメントとして昇華させた作品なので、ぜひ受け取ってもらえれば」とアピール。「前代未聞のシリーズものが、日本に誕生した」と誇らしげだった。

 人気と実力を兼ね備えた俳優陣が集結しており、綾野は「皆さんの現場力、人間力がすごいんで、テイクを重ねるたびに、新しい一面が見えてきて、作品の魅力になっている」と回想。「誰ひとり、こなすのではなく、役を生き抜く姿を目に焼きつけた。大根さんの手腕もすごい」と現場で受けた刺激を語った。

 巨額詐欺を率いる大物地面師・ハリソン山中を演じた豊川も、「掛け値なしに、すばらしいエンターテインメントに仕上がった」と確かな手応え。印象に残るのは、物語の序盤、綾野演じる拓海を、地面師詐欺の世界に誘い込むシーンだといい「クランクインして、2日目くらいで、スタッフ間の緊張感もすごくあって、とてもすばらしいシーンが撮れた」と振り返った。

 この発言に対し、綾野は「豊川さんの瞳に吸い込まれた」と、うっとりした表情を浮かべ、なりすまし犯をキャスティングする“手配師”の麗子を演じる小池も、「ハリソンと10秒以上、目を合わせていたら、やられそう(笑)。圧倒的な存在感で、役者人生でも味わったことのない恐怖だった」と語った。

 “情報屋”竹下役の北村は「大人の作品」、“法律屋”の後藤役を務めるピエール瀧は「硬派で中身がつまった作品」とそれぞれ作品を絶賛。ピエール瀧は近年、Netflix作品に立て続けに出演しており、“ネトフリ俳優”と呼ばれることも。「多分、それ言い始めたのは大根さん」(ピエール瀧)、「正確には、ネトフリ“専属”俳優」(大根監督)と息の合ったやり取りを披露した。

 大根監督は「薄々感じていたんですけど、これは、世界配信に恥じない大傑作だと思っております! “騙された”と思って見てほしい」と絶対的な自信。綾野、豊川をはじめ、地面師グループの面々は「脚本を書いている段階からの第一候補で、こうして見事に揃った」とキャスティングにも大満足の様子だった。

 会見では、作品にちなみ「100億円が手に入ったら、どう使うか?」という質問も。綾野は「シリーズものを3本作りたいですね。1本33億円くらいで」と野望を語り、「今回もそうですけど、新しい物語をちゃんと生んで、作品ファーストで、プラットホームで発信していくのは、とても魅力的」と話していた。

 「地面師たち」(全7話)は、7月25日から、Netflixで世界独占配信される。

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