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「ブリジット・バルドー レトロスペクティヴ BB生誕90年祭」ラインナップ&予告編 全作品サブスク未配信、「私生活」など11作品

映画.com 2024年8月2日 11時0分

 9月13日から開催される、フランスの女優ブリジット・バルドーの特集上映「ブリジット・バルドー レトロスペクティヴ BB生誕90年祭」のラインナップ、メインビジュアル2種と予告編(https://youtu.be/Pwor0jYaTa4)が公開された。「私生活」ほか全11作品を上映する。

 特集上映の目玉は、4Kレストア版での上映となる「殿方ご免遊ばせ」「私生活」。そして劇場初公開となる「恋するオペラ」、「花嫁はあまりにも美しい」、未ソフト化でなかなか観られる機会のなかった名優ジャン・ギャバンとの共演作「可愛い悪魔」、さらに日本初上映のドキュメンタリー「ブリジット・バルドー 誤解」など、BBの愛称で親しまれたバルドーのキャリアの初期から後期までを網羅。往年のファンから新たな観客も楽しめるラインナップとなっている。

 メインビジュアルは50年代モノクロver.として「花嫁はあまりにも美しい」(1956年/ピエール・ガスパール=ユイ監督)、60 年代カラーver.として「私生活」(1962 年/ルイ・マル監督)のワンシーンを使用した2種類。予告編は、カラフルな50年代60年代のファッションとともに、BB主演作の印象的なシーンと、さまざまな表情やダンスをつなげ、現代によみがえるBBの魅力と存在感にあふれた映像となっている。

「ブリジット・バルドー レトロスペクティヴ BB生誕90年祭」は9月13日から、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開

▼上映作品 ※製作年順 ※全作品サブスク未配信 *:未ソフト化

■「恋するオペラ」 Futures vedettes ★劇場初公開
監督:マルク・アレグレ 原作:ビッキー・バウム
脚本:ロジェ・バディム、マルク・アレグレ
出演:ブリジット・バルドー、ジャン・マレー、イザベル・ピア
1955 年/フランス/93 分/モノクロ/スタンダード/字幕翻訳:橋本裕充

音楽学校に通う女学生たちの初恋を描く。ラストのシスターフッドの一幕が爽やかな余韻。監督は BB の映画界入りのきっかけを作ったマルク・アレグレ。ハンサムな教師役のジャン・マレーはジャン・コクトーの長年の恋人として知られる。

■「この神聖なお転婆娘」 Cette sacrèe gamine
監督:ミシェル・ボワロン 原案:ジャン・ペリーヌ
脚本:ロジェ・バディム、ミシェル・ボワロン
出演:ブリジット・バルドー、ジャン・ブルトニエール
1956 年/フランス/83 分/カラー/スコープ/字幕翻訳:手束紀子

事件に巻き込まれたキャバレーオーナーに頼まれ、彼の愛娘ブリジットを自宅にかくまう歌手のジャン。彼女の正体がバレないようにあの手この手で大奮闘するが……。BB の才能を活かした多彩なダンスシーンとコメディエンヌっぷりは必見。

■「裸で御免なさい」 En effeuillant la marguerite
監督:マルク・アレグレ
原案:ウィリアム・ベンジャミン 脚本:ロジェ・バディム、マルク・アレグレ
出演:ブリジット・バルドー、ダニエル・ジェラン
1956 年/フランス/102 分/モノクロ/スタンダード/字幕翻訳:丸山垂穂

自作の小説出版のためにパリに出てきた作家志望のアニエス。手違いで高価なバルザックの初版本を売りとばしてしまったため、やむなく賞金狙いでストリップ大会に出場することに。当時の夫であるロジェ・バディムが脚本で参加。

■「花嫁はあまりにも美しい」* La mariée est trop belle ★劇場初公開
監督:ピエール・ガスパール=ユイ 原作:オデット・ジョワイユ
脚本:フィリップ・アゴスティニ、ジュリエット・サン=ジニエ
出演:ブリジット・バルドー、ルイ・ジュールダン、ミシュリーヌ・プレール、
1956 年/フランス/94 分/モノクロ/スタンダード/字幕翻訳:橋本裕充

カトリーヌは田舎のカフェで編集長にスカウトされ、シュシュという芸名でモデルデビュー。瞬く間に売れっ子となるなかで、編集者のミシェルに恋心を抱く。ピエール・バルマンの手がけたウェディングドレスが可憐でエレガント。

■「殿方ご免遊ばせ」4K レストア版 Une parisienne
監督:ミシェル・ボワロン
脚本:アネット・ワドマン、ジャン・オーレル、ジャック・エマニュエル、ミシェル・ボワロン
出演:ブリジット・バルドー、シャルル・ボワイエ、アンリ・ビダル
1957 年/フランス/89 分/カラー/スタンダード/字幕翻訳:手束紀子

大統領令嬢ブリジットは父の部下ミシェルに片思い。猛アタックの末、ついに結婚したものの、相変わらずプレイボーイの夫への対抗心に火がついて……。オープニング曲は映画音楽家ミシェル・ルグランの姉クリスチャンヌ・ルグランが歌う〈Paris B.B.〉。

■「可愛い悪魔」* En cas de malheur
監督:クロード・オータン=ララ 原作:ジョルジュ・シムノン
脚本:ジャン・オーランシュ、ピエール・ボスト
出演:ブリジット・バルドー、ジャン・ギャバン
1958 年/フランス/117 分/モノクロ/スタンダード/字幕翻訳:橋本裕充

恵まれない境遇から非行に走る若い女性と、彼女を自分のものにしようと危ない橋を渡る弁護士の姿を通してブルジョワの欺瞞や悲哀を映し出すクライムサスペンス。BBが名優ジャン・ギャバンとの共演で新境地を見せ、トリュフォーも賞賛した一作。

■「気分を出してもう一度」Voulez-vous danser avec moi?
監督:ミシェル・ボワロン 原作:ケリー・ルーズ
脚本:ジェラール・ウーリー、ジャン=シャルル・タケラ、ルイ・C・トーマ、ミシェル・ボワロン、アネッ
ト・ワドマン
出演:ブリジット・バルドー、アンリ・ビダル、ドーン・アダムス、セルジュ・ゲンズブール
1959 年/フランス・イタリア/92 分/カラー/スタンダード/字幕翻訳:橋本裕充

夫にかかった殺人の嫌疑を晴らすべく、BB 演じる妻ビルジニーは捜査を開始。ダンス教室に潜入捜査する一環で、さまざまなジャンルのダンスを披露するなど、BBの迷探偵ぶりが楽しい。

■「私生活」4K レストア版* Vie privée
監督:ルイ・マル
脚本:ジャン=ポール・ラプノー、ルイ・マル、ジャン・フェリー
出演:ブリジット・バルドー、マルチェロ・マストロヤンニ
1962 年/フランス・イタリア/104 分/カラー/ヨーロピアンビスタ/字幕翻訳:松浦美奈

BB主演で BBの人生そのものを描こうとしたルイ・マル監督による傑作。常に群衆とパパラッチに追われるセレブであるがゆえの孤独という、SNS 時代にも通じるテーマを映し出す。BBの表情を1分間以上捉え続けるラストショットが強烈。

■「ビバ!マリア」Viva Maria!
監督:ルイ・マル
脚本:ルイ・マル、ジャン=クロード・カリエール
出演:ブリジット・バルドー、ジャンヌ・モロー
1965 年/フランス/116 分/カラー/スコープ/字幕翻訳:長谷川圭子
提供:ファインフィルムズ

大女優ジャンヌ・モローと競演した、ふたりの“マリア”が活躍する陽気なドタバタ革命劇。アナーキストの父を持つ無敵のテロリストに扮したBBと、古典劇の素養もある歌手を演じたモローの艶っぽさが好対照。衣装はピエール・カルダン。

■「ラムの大通り」Boulevard du Rhum
監督:ロベール・アンリコ 原作:ジャック・ペシュラル
脚本:ピエール・ペルグリ、ロベール・アンリコ、トニ・レコーデル
出演:ブリジット・バルドー、リノ・バンチュラ、ギイ・マルシャン
1971 年/フランス/125 分/カラー/ヨーロピアンビスタ/字幕翻訳:松浦美奈

アメリカ禁酒法時代のカリブ海を舞台に、酒密輸船の船長と映画スターの恋を描く。
1920 年代当時の“セックスシンボル”であった女優クララ・ボウをイメージした役で、スクリーン越しにリノ・バンチュラを魅了する BBがチャーミング。

■「ブリジット・バルドー 誤解」* (ドキュメンタリー) Bardot, la méprise ★劇場初公開
監督:ダビド・テブール 自伝朗読:ビュル・オジエ
出演:ブリジット・バルドー、セルジュ・ゲンズブール、ロジェ・バディム、ジャン=ルイ・トランティ
ニャン、ジャン=リュック・ゴダール
2013 年/フランス/114 分/カラー/フル HD/字幕翻訳:橋本裕充

BBの熱狂的崇拝者であるダビド・テブール監督が多数のフッテージやプライベートショットを用いてビデオレターの形式で考察する、女優ブリジット・バルドーの肖像。同時代を生きたさまざまなフランスの映画・音楽界の重鎮の姿も登場する。

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