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奇才デビッド・リンチ、肺気腫を公表も引退は否定

映画.com 2024年8月7日 19時0分

 「ツイン・ピークス」や「マルホランド・ドライブ」で知られるデビッド・リンチ監督が、肺気腫を患っていることを明らかにした。8月5日、SNSに投稿した声明では、長年の喫煙が原因であることを認めつつも、引退の意思はないと強調した。

 「長年の喫煙で肺気腫になりました。タバコを吸うのがとても楽しかったし、タバコの匂いや火をつける瞬間、吸う行為そのものが大好きでした。しかし、この楽しみには代償があり、私の場合は肺気腫でした」

 声明によると、リンチ監督は2年以上前に禁煙し、最近の検査では「肺気腫を除けば極めて健康」だという。「私は幸せでいっぱいで、決して引退しません」と宣言している。

 リンチ監督は英誌「サイト・アンド・サウンド」9月号のインタビューで、移動が制限されており、今後の映画製作はリモートでの監督に限られる可能性があると語っていた。これを受けて複数のメディアが引退の可能性を報じたが、今回はリンチ監督自身がこれを否定した形だ。

 リンチ監督はスティーブン・スピルバーグ監督の自伝的作品「フェイブルマンズ」にジョン・フォード監督役で出演。主人公のサミー・フェイブルマンに映画製作のアドバイスをする印象的なカメオ出演を果たしている。

 1990年代に米ABCで放送された「ツイン・ピークス」は、革新的なテレビドラマとして高く評価された。2017年には続編「ツイン・ピークス The Return」が制作されている。映画監督としては「エレファント・マン」「ブルーベルベット」「マルホランド・ドライブ」でアカデミー賞監督賞にノミネートされ、「ワイルド・アット・ハート」でカンヌ国際映画祭のパルムドールを受賞している。

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