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京都アニメーション制作「映画 聲の形」今夜放送!あらすじ・キャストまとめ

映画.com 2024年8月16日 21時0分

 大今良時の人気漫画を、京都アニメーション制作で映画化した「映画 聲の形」が、8月16日午後9時から日本テレビ系・金曜ロードショーで放送されます。映画.comでは、本作の概要とあらすじ、キャスト情報のほか、本作と同じ山田尚子監督×脚本・吉田玲子×音楽・牛尾憲輔という黄金トリオによる「リズと青い鳥」や、8月30日に公開される最新作「きみの色」も合わせてご紹介します。

 「週刊少年マガジン」に連載され、「このマンガがすごい!2015」オトコ編第1位、「手塚治虫文化賞」新生賞を受賞するなど、数々の賞に輝いた大今良時の漫画「聲の形」。このベストセラーコミックを「響け!ユーフォニアム」シリーズなどで知られる山田監督が映画化した本作は、みずみずしくも美しい映像美や細やかなキャラクターの心理描写などがクチコミで広がり、大ヒットしました。

 本作は世界30か国以上で上映され、第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞や、第26回日本映画批評家大賞アニメーション部門作品賞を受賞、フランスの第41回アヌシー国際アニメーション映画祭では長編コンペティション部門で入選を果たすなど、国内外で高い評価を得ました。

【あらすじ】
 ガキ大将だった小学6年生の石田将也は、転校生の少女、西宮硝子へ無邪気な好奇心を持つ。自分の想いを伝えられない2人はすれ違い、分かり合えないまま、ある日硝子は転校してしまう。

 やがて5年の時を経て、別々の場所で高校生へと成長した2人。あの日以来、伝えたい想いを内に秘めていた将也は硝子のもとを訪れる。再会した将也たちは、今まで距離を置いていた同級生たちに会いに行く。止まっていた時間が少しずつ動きだし、2人の世界は変わっていったように見えたが……。

【キャラクター/声優】
石田将也:入野自由
西宮硝子:早見沙織
西宮結絃:悠木碧
永束友宏:小野賢章
植野直花:金子有希
佐原みよこ:石川由依
川井みき:潘めぐみ
真柴智:豊永利行
石田将也(小学生):松岡茉優

【山田尚子監督×脚本・吉田玲子×音楽・牛尾憲輔の黄金トリオ】

 「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」や「劇場版 Free!-the Final Stroke-」、「響け!ユーフォニアム」シリーズなどクオリティーの高い秀作を数多く制作してきた京都アニメーション。山田監督は同社でテレビアニメ「けいおん!」を手掛けて頭角を現し、2011年には「映画けいおん!」で長編映画初監督を務め、第35回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞しました。

 そんな山田監督にとって、テレビアニメの映画化作品ではない初の劇場用アニメが「映画 聲の形」です。本作で山田監督は、これまで「たまこまーけっと」や「けいおん!」シリーズでも組んできた脚本の吉田玲子と、agraph名義でも活動する音楽家で作曲家の牛尾憲輔とタッグを組みました。

 音楽に造詣が深いことで知られる山田監督はインタビューで、牛尾氏について「緻密で繊細でそこに人が介入しないような温度感で音を積み上げていかれる方でありながら、一方でものすごくドラマティックに感情が振れた場合にも素直に向き合って音楽を作られる方」と称賛していましたが、まさに物語に寄り添う彩り豊かな音楽は、同じく“緻密で繊細”な山田×吉田ワールドと見事にマッチング。映像、物語、音楽というそれぞれのカテゴリーでアニメ映画としての高みを目指したこの座組みは、アニメファンから高く支持されました。のちにこの黄金トリオは、「リズと青い鳥」、最新作「きみの色」も共に手掛けていくことに。

●テレビアニメ「響け!ユーフォニアム」のスピンオフ映画「リズと青い鳥」

 2018年公開の「リズと青い鳥」は、武田綾乃による小説「響け!ユーフォニアム」の一編「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章」が原作の映画です。本作は同シリーズのテレビアニメ第2期に登場した、鎧塚みぞれと傘木希美という2人の少女が織り成す青春音楽映画となっています。

 「響け!ユーフォニアム」のテレビアニメシリーズも手掛けた山田監督は本作について「原作の持つ、透明な、作り物ではない空気感を映像にしてみたいと思いました。シリーズ演出として『ユーフォ』シリーズと共にやって来たので、この作品をとてもよく知っているからこそ、原作から、今回のような切り口もあるんじゃないかと思いました」と語っていました。

 本作でも山田組はファンの期待に応え、音楽を通してかけがえのない青春のきらめきを映し出しました。

●すでに海外の映画祭で激賞されている最新作「きみの色」

 山田監督最新作となる完全オリジナル長編アニメーション映画「きみの色」も、吉田氏、牛尾氏とのタッグ作となり、公開前からすでに国内外から熱い視線を浴びています。

 本作では人の感情が“色”として見えるトツ子が、美しい色を放つ少女きみと、音楽好きの少年ルイと3人でバンドを組み、音楽によって心を通わせていきます。思春期の少女たちの自立や葛藤、恋模様を、絵画のように美しくもエモーショナルな映像でつづった本作は、音楽をモチーフにした作品が十八番である山田監督の集大成的な作品となっています。

 すでにフランスで行われた第49回アヌシー国際アニメーション映画祭で大きな話題を呼び、続く第26回上海国際映画祭では金爵賞アニメーション最優秀作品賞を受賞。日本作品としては5年ぶりの快挙となり、授賞式に出席した山田監督は「アニメーションは素晴らしい力を持っていると思います。これからも世界中に向けて、たくさんのアニメーションを作っていけたらと思っています」と受賞の喜びを誇らしげに語っていました。

 今やアニメ映画界におけるトップランナーの1人となった山田監督。ぜひ黄金トリオの第1作目「映画 聲の形」を見て、最新作「きみの色」の公開にスタンバイしていただきたいです。

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