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丸山隆平、8年ぶりの映画主演「金子差入店」25年公開 差入店を営む家族を描くヒューマンサスペンス

映画.com 2024年8月26日 11時0分

 「SUPER EIGHT」の丸山隆平が主演する映画「金子差入店」が、2025年に全国公開されることが決定した。丸山は、「泥棒役者」以来8年ぶりに映画主演を果たす。共演は真木よう子、三浦綺羅、寺尾聰。

 本作は、刑務所や拘置所に収容された人への差入を代行する「差入屋」を営む家族の絆を描くヒューマンサスペンス。刑務所や拘置所に収容された人への差入には、厳しい審査や検閲がある。そこで、登場するのがルールを熟知した差入屋だ。様々な事情から面会に行くことができない人たちに代わって、面会室へ出向くこともある。

 丸山が演じるのは、一家で「差入店」を営む金子真司。 ある日、息子の幼馴染の女の子が殺害される凄惨な事件が発生する。彼女の死にショックを受ける一家だったが、犯人の母親が差入をしたいと尋ねてくる。 差入屋として犯人と向き合いながらも、日に日に疑問と怒りが募る金子。そんな時、毎日のように拘置所を訪れる女子高生と出会う。彼女はなぜか自分の母親を殺した男との面会を求めていた。2つの事件の謎と向き合ううちに、金子の過去が周囲に露となり、 家族の絆を揺るがしていく。長編初監督を務めた古川豪がメガホンをとり、構想から11年の歳月をかけて自らオリジナル脚本を手掛けた。

 ミュージカル「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」(22)や、三浦大輔(作・演出)による舞台「ハザカイキ」(24)での演技が高く評価された丸山は、人に言えない過去を抱え、息子のために生き直そうとする男を、これまでのイメージとは一線を画す迫真の演技で情感豊かに体現。丸山は「自分自身がこれまで歩んできた人生を見つめ直すという貴重な作品にもなりました。きっと何か大切なものを見つけてもらえるのではないかと思っています」とコメントを寄せた。

 金子の妻・美和子役を演じた真木は、世の中の価値観に惑わされず、自らの信念を静かに貫くキャラクターを芯に強さのある柔らかさで表現。2人の息子・和真役は、NHK大河ドラマ「光る君へ」に藤原道長の長男役で出演した三浦が務めた。3人と一緒に暮らす金子の叔父・星田役で出演した寺尾は、主演ドラマ「仰げば尊し」(16)の現場で制作スタッフとして参加していた古川監督の才能に触れ、本作への出演を決めた。本作では、要所要所で家族を支える星田を飄々とした優しさで演じている。

 丸山と古川監督のコメント全文は以下の通り。

【丸山隆平】

僕が演じた金子は、真っ直ぐな男です。それゆえに、自分で制御できない危うさも抱えています。家族に対する愛情はとてつもなく大きくて、差入屋という自分の職業と家族の間で揺れながら生きている人間です。

古川監督とはクランクイン前に何度もお会いして、生い立ちなど個人的な話もたくさんさせていただき、互いの人間性を深く知った上での撮影となりました。監督の中に眠るマグマのような熱量を受け止めて、嘘なく演じることができたのではないかと思います。

登場するすべての人たちとの人間関係を、どんどん掘り下げていく物語なので、自分自身がこれまで歩んできた人生を見つめ直すという貴重な作品にもなりました。ひと言で言えばいくつもの家族の物語なのですが、ひと言では簡単に言えない愛おしさや怒り、苦しさや喜びなどの想いが詰まっています。その中から宝探しをするような気持ちで観に来ていただければ、きっと何か大切なものを見つけてもらえるのではないかと思っています。

【古川豪監督】

助監督として参加する撮影の最中、拘置所の近くでポツリと構える差入店に目が留まりました。調べるうち、差入れ代行業の必要性を知るに至りました。昨今のセカンドチャンスに寛容になれない世間の風潮に一石投じられるのでは?とも思ったのですが、なかなか納得いくものが書けず、時間は過ぎていきました。11年。その間私自身結婚し、子を授かり、変わっていく価値観とともにストーリーも変化していきました。

差入店やそれにまつわる人々を通して、家族とは?血とは?家庭環境とは?を問うています。

丸山隆平さんをはじめ素晴らしい俳優陣や愛すべきスタッフたちとともに作りあげました。どうか一人でも多くの方に観ていただけますように。

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