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実写「【推しの子】」アクア役・櫻井海音が語る原作愛と覚悟 「この役は僕以外にやらせたくない」

映画.com 2024年8月27日 18時0分

 実写「【推しの子】」で主人公・アクア役を演じる櫻井海音が、オファー当時の心境を明かした。あわせて、アクア役に挑む櫻井の真剣な眼差しをとらえたスチールが公開された。

 「【推しの子】」は、赤坂アカ氏と横槍メンゴ氏の共同名義で2020年に「週刊ヤングジャンプ」で連載がスタート。伝説的アイドル・アイの“推しの子”として転生するファンタジックな設定と、ショッキングな描写もいとわないサスペンス要素、芸能界という複雑な世界に躊躇なく切り込む斬新なストーリーが幅広い世代に支持された。コミックは累計1800万部を売り上げ(24年7月現在)、アニメ第2期が現在放送中だ。

 実写版ではアイ役を齋藤飛鳥、アクア役を櫻井、ルビー役を齊藤なぎさ、かな役を原菜乃華が演じるほか、MEMちょ役であの、あかね役で茅島みずき、ゴロー役で成田凌が出演する。演出はスミス監督と松本花奈監督が担当し、脚本は北川亜矢子が手掛けた。

 「僕にとって演じることは、復讐だ」。母であるアイの死の真相を巡り、復讐心を燃やして芸能界へと潜り込むアクア役に体当たりで挑んだ櫻井。近年は、「VIVANT」(23/TBS)や「アオハライド Season1」(23/WOWOW)など話題作への出演が続き、俳優として着実にキャリアを重ねる櫻井だが、本作への挑戦には「大きなプレッシャーを感じた」と胸中を明かす。

 「元々、お話をいただく前から原作を読ませていただいていて、すごく好きな作品でした。『もし実写化するならアクア役をやりたい』と思っていたら、本当にお話をいただけて。大好きな作品だし、ファンも沢山いる作品なので、めちゃくちゃプレッシャーはありました」と語る。

 社会現象を巻き起こした原作の実写化に期待と不安を抱えつつ、出演を決意した櫻井。「プレッシャーはありましたが、でもそれ以上にアクア役をやりたい気持ちが強すぎて、最初に監督やプロデューサーと話した際、『この役は正直僕以外にやらせたくないです』と、正直な気持ちを伝えさせていただきました」とオファー当時の心境を語る。

 23年11月から24年3月まで、4カ月以上の長期で行われた撮影期間中、改めて原作を読み込み、徹底的にアクアというキャラクターを自身に落とし込んだという。「第一はやっぱり原作への気持ちというか。赤坂アカ先生・横槍メンゴ先生がこの世に生み出してくださったものを、いかに自分に投影させて演じることができるかという気持ちがありました」と原作へ敬意を表す。

 「絶対に原作の持つアクアのイメージを崩したくなかったので、毎シーン毎シーン撮る前に、原作にある同じシーンを見てアクアがどういう表情しているか、どういう動きをしているか、座っているか立っているか、ポケットに手を入れているか、入れていないか、など細かいところまでできる限りやりたいと思って臨みました」と振り返った。

 自身の出番がない日でも現場に頻繁に顔を見せ、スタッフと密にコミュニケーションをはかっていた櫻井。他の演者たちの演技を見て学び、自身の演技に落とし込もうとする真摯な姿が目撃されていた。

 撮影現場には、原作者の赤坂氏、横槍氏も何度か訪れたそうで、「初めてお会いした際は緊張しすぎて、棒立ちでした。後から聞いたのですが、赤坂先生・横槍先生から見ても『めちゃくちゃ緊張してたよ』みたいな感じだったらしく……(笑)。それくらい好きで、リスペクトしている作品の先生に会うというのはものすごく緊張することでした。でも、2回目にお会いしたときは、お二人がフランクに接してくださったおかげで、緊張せずに色々と会話をさせていただけました」と語る。

 大きなプレッシャーを抱えながらも、充実した撮影を走り切った櫻井は、「自分の大好きな作品で、ずっとやりたいと思っていた役を色々な人に支えていただきながら、アクアを演じられたのは、俳優としてものすごく貴重な経験。皆で作り上げた実写【推しの子】を、一人でも多くの方に見ていただきたいです」と座長としての確かな手応えを明かしている。

 「【推しの子】」のドラマシリーズは全8話となり、11月28日午後9時からPrime Videoで世界独占配信開始(視聴には会員登録が必要)。映画は12月20日より全国公開。

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