脱力系殺し屋女子コンビを描いた映画「ベイビーわるきゅーれ」をテレ東で連続ドラマ化する「ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!」(略称:ベビエブ)。9月4日からの放送を前に、今夏に行われた撮影の様子を紹介する。
2021年に公開された「ベイビーわるきゅーれ」は、社会に馴染めない脱力系殺し屋コンビのちさと(髙石あかり)とまひろ(伊澤彩織)の日常と本格派アクションを融合させた唯一無二の世界観で熱狂的なファンを生み、23年には第2弾「ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー」が製作された。9月27日には映画第3弾「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」の公開が控えている。
「ベビエブ」は映画と同じく阪元裕吾が監督・脚本を担当し、全12話の完全オリジナルストーリーが展開。主演の髙石あかりと伊澤彩織に加え、飛永翼(ラバーガール)、水石亜飛夢、中井友望が続投。草川拓弥、本田博太郎、柄本時生らが共演する。
撮影が行われたのは、某スタジオ。この日の最高気温は35度、とにかく暑い日だった。室内の空調は効いているが、撮影時には停止しなければならず、ただ立って見学しているだけでも汗が止まらない。俳優、スタッフ陣にとってはこれが“当たり前”の環境だろうが、改めて過酷な仕事だと思い知った。
「ベビわる」といえば、アクションシーンが大きな魅力の一つ。ドラマではアクションのほか、“ちさまひ”コンビのゆるい日常もたっぷり描かれるそうで、この日は、2人がルームシェアする家の中でのシーンが撮影された。
まず驚いたのは、美術のこだわり。映画でも2人の部屋に置かれた小物の数々にときめいたが、ドラマ版でもスタッフ陣の遊び心とこだわりを強く感じた。本棚に並んだ本のタイトルは気になるものばかりで(改めて放送時にじっくり見たい)、キッチンには使いかけのシチューのルーの箱もあり、本当に暮らしているかのような生活感がリアルだった。
現場の雰囲気は、緊張感がありつつもとても和やか。テストを重ねて、阪元監督が演出をし、本番へ。ある場面では、阪元監督から髙石に「若干デレてもいい」という演出が入り、髙石がすぐに対応。期待通りだったのか、阪元監督は「ふっ」と笑いを漏らしていた。
髙石と伊澤は、顔を近づけながら並んでモニターチェック。2人ならではの空気感に、筆者は「“ちさまひ”がいる……!」とテンションが上がってしまった。
撮影合間に阪元監督に挨拶する時間があり、本作について聞くと「殺し屋としての葛藤と、日常の愛おしさを描いた作品になっています」と話していた。映画版とはまた違った魅力がある「ベビエブ」。きっと、「ベビわる」ファンたちを大いに満足させるだろう。
「ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!」は、テレ東ほかで9月4日より毎週水曜深夜1時から放送。各話放送終了後から、「ネットもテレ東」(テレ東 HP・TVer・Lemino)、U-NEXTにて見逃し配信される。映画「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」は、9月27日より新宿ピカデリーほかで全国公開。