アカデミー賞受賞監督アルフォンソ・キュアロンの最新作が、アカデミー賞史上最長の候補作品となる可能性が浮上している。
「Disclaimer(原題)」はApple TV+で配信予定の7時間に及ぶドラマシリーズで、ルネ・ナイトの2015年のベストセラー小説を映像化したもの。ケイト・ブランシェットが主演を務め、ケビン・クライン、レスリー・マンビルら豪華キャストを揃えている。ベネチア国際映画祭でワールドプレミアが行われ、テルライド映画祭でも上映された。
テルライド映画祭で米Deadlineの取材に応じたキュアロン監督は、「Disclaimer(原題)」のアカデミー賞出品について「検討はしているが、まだ答えは出ていない」と慎重な姿勢を見せつつも、可能性を否定しなかった。
現在のアカデミー賞の規定では、長編映画の定義や上映時間に明確な制限はないものの、7時間に及ぶ作品が候補入りすれば、これまでの常識を覆す出来事となる。「Disclaimer(原題)」が候補入りした場合、アカデミー賞史上最長の候補作品として大きな話題を呼ぶことは間違いない。
アカデミー賞の出品資格を獲得するためには劇場公開される必要があるため、前後編の2部作として公開される可能性もありそうだ。映画とテレビシリーズの境界線が曖昧になりつつある昨今、「Disclaimer(原題)」のアカデミー賞狙いは業界に大きな影響を与える可能性がある。
キュアロン監督は過去に「ゼロ・グラビティ」で編集賞と監督賞、「ROMA ローマ」で監督賞と撮影賞、外国語映画賞を受賞するなど、アカデミー賞との縁が深い。