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「ジョーカー2」ホアキン・フェニックス“極限の役作り”を予感させる場面写真 歴代ジョーカーも一挙プレイバック

映画.com 2024年9月4日 12時0分

 ホアキン・フェニックスが主演を務めた「ジョーカー」の続編「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」の新たな場面写真が公開された。骨が浮かび上がるほどやせ細ったジョーカーの姿がとらえられ、フェニックスの前作を超える“極限の役作り”を予感させる。

 孤独だが心優しかった男が、歪んだ社会の狭間で“悪のカリスマ”に変貌していく衝撃のドラマを描いた「ジョーカー」(19)は、第76回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞し、第92回アカデミー賞で最多11部門ノミネート、フェニックスが主演男優賞の栄冠に輝いた。世界興行収入は1500億円(10億ドル)を突破し、2019年公開当時R指定映画史上歴代最高記録を樹立した(※BoxOffice Mojo調べ)。

 前作から2年後が舞台となる今作では、社会への反逆者・民衆の代弁者として祭り上げられたジョーカーの暴走が加速。レディー・ガガ演じるリーと呼ばれる謎の女と出会い、ジョーカーの狂気がリーへ、そして群衆へと拡散し、世界を巻き込むジョーカーの新たなショー=事件の幕が開く。第81回ベネチア国際映画祭コンペティション部門への出品も決定し、最高賞・金獅子賞の連続受賞に注目が集まる。

 ジョーカー役のフェニックスは徹底的な役づくりをして撮影に臨むことで知られ、前作でも23kgも体重を落として狂気的なジョーカーを演じた。場面写真には、前作以上にやせ細った体と、悲しみとも絶望とも読み取れる虚ろな表情を浮かべるジョーカーが写されている。

 これまで数々の作品に登場し、その度に観客を震撼させてきたジョーカー。フェニックスをはじめ、ヒース・レジャーやジャレッド・レト、ジャック・ニコルソンといったハリウッドの名優たちが演じてきた。ここからは、強烈なインパクトとカリスマ性をもつジョーカーを生み出した彼らの卓越した演技力と、規格外の役作りを振り返る。

◆ホアキン・フェニックス/「ジョーカー」(19)
“極限の役作り”で生み出された“悪のカリスマ”

 コメディアンを夢見て、都会の片隅でピエロメイクの大道芸人をしながら、ドン底から抜け出そうともがいていた孤独で心優しい男が、行き場のない怒りを募らせ、悪のカリスマであるジョーカーへと変貌を遂げるさまを描いた本作。

 第92回米アカデミー賞では、作品賞、監督賞、脚色賞を含む最多11部門にノミネートされ、賞レースを席巻。ジョーカー役のフェニックスが主演男優賞に輝いた。フェニックスは規格外の体作りに加えて、家に帰ってからも役が抜けないほど徹底した役作りでジョーカーへの理解を深めていった。理解不能な犯罪者でありながら、多くの観客を共感させる衝撃のキャラクターは世界を震撼させ、社会現象を巻き起こすほどの話題作となった。

◆ヒース・レジャー/「ダークナイト」(08)
世界に衝撃を与えた“狂気”と“悪意”

 「ダークナイト」でヒース・レジャーが演じたジョーカーも、高い人気と評価を獲得している。世界の秩序を壊すことを信条に掲げるジョーカーは、幾度となくバットマンと対峙。スーパーパワーを持たずして世界に混乱をもたらしていく。

 ジョーカーを演じるためにレジャーは6週間ホテルに一人で閉じこもり、ジョーカーとして日記をつけたり、精神異常者のマインドを理解するために専門書を読みこんだり、徹底した役作りを行った。狂気的でありながらも、観客を惹きつけるカリスマ性を兼ね備えたレジャーの怪演は、世界的に評価され、第81回アカデミー賞で助演男優賞を受賞した。

◆ジャレッド・レト/「スーサイド・スクワッド」(16)
個性豊かなチームでもひと際存在感を放つ“サイコパス犯罪者”

 終身刑クラスの極悪人ばかりで作られたチームが、減刑のために成功率ほぼ0%のデス・ミッションに挑む本作。ジョーカーに恋する元精神科医ハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)や、最強のヒットマン・デッドショット(ウィル・スミス)など、個性豊かなキャラクターが登場する中で、ひと際観客の目を引くのがジャレッド・レト演じるジョーカーだ。

 入念な役作りを行うことで知られるレトは、精神病患者と面会したり、共演者に銃弾をプレゼントするなど狂気的なサプライズを行ったりすることでジョーカーへの理解を深めていった。緑色のオールバック、白い肌に彫り込まれたタトゥーや、口元を輝かせる銀歯など狂気的でありながらセクシーさを感じさせるジョーカーは必見。

◆ジャック・ニコルソン/「バットマン」(89)
不気味な笑顔が観る者を震撼させる元マフィアのジョーカー

 ティム・バートン監督が手掛け、名優ジャック・ニコルソンがジョーカー役を演じた本作では、マフィアの幹部・ネイピア(ニコルソン)がバットマンとの戦闘で化学薬品が入ったタンクに落ちたことで全身の肌が白く変色し、笑顔の表情がこびりついたジョーカーへと変貌。

 音楽に合わせてダンスを披露するコミカルさと、大量殺人を計画する残虐性を兼ね備え、不気味に映し出される笑顔は狂気そのもの。観る者を恐怖に陥れる強烈なキャラクターは、原作に最も近いジョーカーとも言われおり、ハリウッド屈指の名優による怪演を堪能できる。

◆アニメ版ジョーカーも必見! 「レゴバットマン ザ・ムービー」(17)、「ニンジャバットマン」(18)、「異世界スーサイド・スクワッド」(24)

 ジョーカーは数々のアニメーション作品にも登場。レゴブロックの世界を舞台にした「レゴバットマン ザ・ムービー」では、バットマンが俺様主義でわがままなヒーローとして描かれ、そんな彼に“最強の敵”と認めてもらうために奔走するジョーカーが対決を繰り広げる。

 一方、「ニンジャバットマン」は、犯罪都市ゴッサムシティの犯罪者たちが戦国時代の日本にタイムスリップするという異色のストーリー。歴史改編を目論む最狂の愉快犯ジョーカーは、この世界でもバットマンと相対することに。日本発のアニメ作品らしい色彩豊かで細部まで作り上げた映像により、新たなジョーカーの一面が楽しめる。続編「ニンジャバットマン対ヤクザリーグ」の製作も決定している。

 「異世界スーサイド・スクワッド」は、ドラゴンが飛び交う魔法の世界“異世界=ISEKAI”を舞台に、ハーレイ・クインやジョーカーの活躍を描くTVアニメシリーズ。常軌を逸した思考で、混沌と狂気をもたらすジョーカーと、ハーレイ・クインの間で織りなされる恋模様も描かれる。

 「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」は10月11日より公開。

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