天才ギタリスト、ジミ・ヘンドリックスの長編ドキュメンタリー「Jimi(原題)」の製作が始まったことが分かった。「ポップスが最高に輝いた夜」でエミー賞にノミネートされたバオ・ヌエン監督がメガホンをとる。
米Deadlineによれば、同作は、無名のギタリストがブレイクを果たし、ポピュラー音楽史上最も象徴的なの一人に成長していった時期を振り返る。新たに撮影したインタビュー、未公開写真、綿密にキュレーションし復元されたアーカイブ映像、そしてチャートを席巻したヘンドリックスの不朽の名曲を通して、ヘンドリックスによる音楽史の変革期を語る。
1966年、スウィンギング・ロンドンにやってきた23歳の無名のサイドマン、ジミー・ジェームスは、瞬く間に“ジミ・ヘンドリックス”として地位を確立。それから1年も経たないうちに、モンタレー・ポップ・フェスティバルでのサイケデリックなパフォーマンスで大ブレイクし、ポピュラー音楽史上最も象徴的なギタリストへと成長する。
遺産管理団体エクスペリエンス・ヘンドリックスL.L.C.のCEOを務める妹のジェイニー・ヘンドリックスは「ジミがロンドンで過ごした時間は、彼の人生の旅路と音楽的キャリアにおいて最も重要なものだった。社交の場、昼夜を問わず繰り広げられたナイトライフ、人脈作り、自分の音楽をどこに持っていきたいか、自分の音楽をどこに持っていってほしいかという決断、それらすべてが、彼の人生が歩む道しるべのようなものになった」とプレスリリースで解説。「バオ・グエンが、ポップカルチャーに影響を与えた他の象徴的な人物の人生にスポットを当てた映画で成し遂げたように、ジミのロンドンでの経験を描いたこの作品は、刺激的で有益なものとなるだろう」と期待を寄せた。
ヌエン監督は、「彼のレガシーと、彼がアメリカに原点を持つ文化的意義に深い敬意を払い、このプロジェクトに取り組んでいる。この映画を通して、1960年代の音楽シーンの活気ある雰囲気と、1967年のモンタレー・ポップ・フェスティバルの伝説的なショーで頂点に達したスーパースターへの急成長を捉えたいと思う」と意気込みを述べた。
プロデューサーはネットワーク・エンターテインメントのデリク・マーレイ、ダブル・エージェントのダナ・オキーフ、ジェイニー・ヘンドリックス。製作総指揮には、ネットワーク・エンターテインメントのヤリブ・ミルシャン、ナタリー・レーマン、テディ・シュワルツマンらが名を連ねる。