ベストセラー作家スティーブン・キングの作品は、これまで数多く映像化されてきた。「スタンド・バイ・ミー」「シャイニング」「ショーシャンクの空に」などの傑作がある一方で、酷評される作品も少なくない。そんななか、キング本人がマイク・フラナガン監督の手がけた新作「ザ・ライフ・オブ・チャック(原題)」を絶賛し、業界内外から注目を集めている。
「ザ・ライフ・オブ・チャック(原題)」は、キングが2020年に発表した短編集「If It Bleeds(原題)」に収録された作品で、39歳の主人公チャールズ・クランツが脳腫瘍で亡くなるところから物語が始まり、幽霊が出ると言われる家で過ごした幼少期まで時代を遡る伝記の体裁を取っている。
トム・ヒドルストンが主人公チャールズ・クランツ、そしてマーク・ハミルが主人公と特別な絆で結ばれる謎のキャラクター、アルビーを演じている。メガホンをとるフラナガン監督は、「真夜中のミサ」「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」などで知られるホラーの名手で、過去にもキング作品の「ジェラルドのゲーム」「ドクター・スリープ」を映画化している。
本作はカナダのトロント国際映画祭でワールドプレミアが行われたばかり。本作について、76歳のキングはXで「これは良作のひとつだ。悲しみがあり、超常現象の要素もあるが、同時に喜びにあふれ、人生を肯定する作品だ。私からは意外かもしれないが、そういうものだ」と絶賛している。