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“アーミル・カーン印”の冒頭シーン! 辛口批評サイト超高評価「花嫁はどこへ?」本編映像公開

映画.com 2024年9月12日 12時0分

 辛口で知られる批評サイト「Rotten Tomatoes」で批評家100%、観客95%いう驚異の高評価をキープしている「花嫁はどこへ?」の本編冒頭映像が、このほど公開された。

 本作は、ヒット作「きっと、うまくいく」の主演でも知られる“インドの国民的大スター”アーミル・カーンがプロデュースを務めた作品で、トロント国際映画祭ではスタンディングオベーションを巻き起こした。育ちも性格も全く異なるふたりの花嫁の取り違いから巻き起こる騒動を描き出す。

 映像は、色鮮やかな衣装やアクセサリーを身に着け、自宅で結婚式を挙げた赤いベールの花嫁プール(ニターンシー・ゴーエル)と花婿ディーパク(スパルシュ・シュリーワースタウ)が家族に見送られながら彼の家へと向かう様子をとらえたもの。

 2001年、インドのとある村――広大な畑に囲まれた一軒の家で、しきたりに則った結婚式が行われている。その中心にいるのは緊張気味だか内心嬉しそうな花婿ディーパクと終始不安げな表情の花嫁プール。「これは夫の安全と幸福のお守りよ。なくさないで」とお守りを渡され、プールは赤いベールを頭からすっぽり被される。そして「お婿さん、出発を」と促されるが、ベールのせいで前がよく見えず途中躓いてしまうプール。「ベールを被ったら前じゃなくて下を見るの」と注意されながら、いよいよ花婿の村へ向かい、ふたりはバイクに乗った。

 農村を抜け、プールは見送りの家族に別れを告げ、船そしてバスを乗り継いでいく。ディーパクは嬉しそうだか、プールの様子はベールでよく見えない。その気持ちを代弁するかのように歌が流れる。

「愛する夫と行くの 家を後にして」

「ヘナ染めの手には夫の名前」

「ベール越しでは目もあわないけれど この人と一緒ならきっと大丈夫」

 歌うのは、インド映画音楽界を代表する女性シンガーのひとりであるソーナー・モハーパトラ。音楽活動の中でインドの女性の地位向上のために声を上げ、その様子がドキュメンタリー映画になった注目のアーティストだ。軽快なメロディとともに、花嫁プールの心情が伝わってくる。

 なお、ベールは「バルダー(元の意味は幕・カーテンで内と外を隔離することを意味する)」という習慣に従って、家から外へ出るとき、家に来客があるとき、さらに目上の人と接する時に経緯を払う意味を込めて視線を合わせないために目深に被ることが多い。結婚式では、日本でいえば白無垢の花嫁が被る綿帽子といったところだそうだ。ところが、本作ではこの赤いベールが後に前代未聞の“かん違い”を起こすことになる。

 プロデューサーのカーンは、「ダンガル きっと、つよくなる」「シークレット・スーパースター」などこれまでのプロデュース作でも少女や女性の成長を描いてきた。この結婚、そしてこのあとに起きる大騒動を経て、花嫁プールがどう成長していくのか――“アーミル印”の予期せぬ旅路の行方に期待が高まる。

 「花嫁はどこへ?」は、10月4日から新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋他全国公開。

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