俳優の吉岡里帆、声優の木村昴と木村良平が、9月11日に都内で行われた「トランスフォーマー」シリーズ最新作となるリアルCGムービー「トランスフォーマー ONE」の「日本語吹き替え版キャスト スタチュー登場イベント」に登場した。
今作は、“トランスフォーマー”の起源を描く物語。サイバトロン星を舞台に、シリーズを通して当たり前のこととされていた“変形能力”が備わっていない頃のオプティマスプライムとメガトロンの若き姿が明かされる。吉岡は、女性指揮官のエリータ-1役で洋画吹替初挑戦。木村(昴)は、若かりしオプティマスプライム(オライオンパックス)の親友であり、後に永遠のライバルとなるメガトロン(D-16)役で参加。バンブルビー(B-127)役でお馴染みの木村(良平)は、本作でも同役を務めた。
「トランスフォーマー」シリーズへの参加が決まったときの心境を聞かれた木村は、「オファーのお話が来たときはすごくうれしかったです。それで、ついに僕出られるんですか!?どんな役ですか?と聞いたらメガトロンだと。いやいや、間違ってるよ!と思いましたよ」と告白。「メガトロンって、トランスフォーマーシリーズ最大の宿敵じゃん、どういうこと!?と。でも、台本を観たら納得しました。これは、あのオプティマスプライムとメガトロンが宿敵になる前の話なんだと。本当に胸アツな展開でした」と感慨深げに語った。
洋画作品の吹替に初挑戦した吉岡は、「アニメーションの声優は何度かやらせてもらったのですが、こういったハリウッドの大作での吹替は初めて。なので、オファーをいただいたときは色んな意味で震えました。これは特訓しないといけないと。収録前は武者震いしました」と述懐。
過去の実写シリーズでは声を失ったキャラクターとして描かれるバンブルビー役を務めた木村(良平)は、「予告編を見た方はわかると思うんですが、今回めちゃくちゃ喋ってます。原作アニメなどでは喋る時が多いので、映画でちょっとでも喋ってくれるだけで嬉しい。あまりのセリフ量に収録終わった時には汗だくでした!」と収録を振り返った。
圧倒的な没入感と映像美に注目が集まる本作だが、吉岡は初めて本編映像を見た際、「正直、こんな次元にきてるの?」と驚いたと話す。そして「ロボットの質感とか、個人的には特に“錆の感じ”がリアルで。今回、労働者ロボットが出てくるのですが、その働いているロボットの質感が繊細でビックリしました」と感想を語り、「キャラクターの表情も細やかで、その表現力もスゴイ」と絶賛した。
劇中では、初めてのトランスフォームに戸惑うオプティマスたちの姿もコミカルに描かれる。木村(良平)は「昴や中村悠一とは何度も共演していますが、吉岡さんは初めてだったので掛け合いでどういう風にこられるのかなと。……それがもう、めちゃくちゃ上手でした!」と吉岡の演技を賞賛。
木村(良平)から「映画の吹き替えとか、よく見られるんですか?」と質問された吉岡は、「吹き替えで見るのは大好きで。ただ、今回お仕事で依頼いただいてるので、改めて勉強し直すじゃないですけど、 いろんな吹き替えを参考に見させていただきました。“吹き替え漬け”みたいな感じで、オファーが来てからずっと吹き替えを勉強していました」と明かした。
木村(亮平)に「(吉岡は)吹き替えは初めてっていう方の感じじゃなかったです」と改めて絶賛された吉岡は、「家帰ったら泣きます……!(笑)」と笑顔を見せ、木村(昴)も「録音スタッフの皆さんも『めちゃくちゃ上手い!』と口を揃えておっしゃってましたし『期待してもらっていいよ、すごいから』って音響監督からも聞いてました!」と吉岡を称えた。
劇中で変化していく心情など表現するうえで工夫した点について聞かれると、メガトロン役の木村(昴)は、「まず二人が大親友で、仲が良いところから始まる。これまで宿敵から始まっていたからこれは新鮮だなと。だから、まずは2人が気心しれた仲間というのを意識しましたね」と回答。「誰も見たことがない雰囲気を出したいなと思って、オリジナルの音声を聞きながら、でも引っ張られ過ぎないように新しいメガトロン像を出すようにしました」とこだわりを語った。
続いて、作品に絡めて自身の原点やターニングポイントについて聞くコーナーでは、幼少期の吉岡と祖父が遊んでいる写真がスクリーンに映し出され、吉岡が「映画の撮影所です。私がこの業界にはいるきっかけになった場所。セットをみて、なんて素敵な場所なんだと。映画の世界に踏み込ませてくれたということでターニングポイントです」と女優の道へと至る“起源”を回顧。
木村(昴)は水槽の写真を用意し、「これはほんの数カ月前。実はメダカを買い始めまして……めちゃかわいいんです。お家時間がもっと充実したらなと思って、メダカを買い始めたんですが、最近は家に帰ってからずーっと水槽の前にいます(笑)。そうしている内に段々と僕もメダカも進化してきてます。進化という意味でターニングポイントです」とマイブームを明かした。
最後に木村(良平)は、建物の画像をスクリーンに映し、「これは僕が所属する、もう実家と言ってもいいくらいの事務所、劇団ひまわりです。原点ですね。本当は吉岡さんに負けないぐらい自分の可愛い頃の写真を用意したかったんですが(笑)。すごい可愛い写真あるはずなんだけど、親に聞いても出てこなかった(笑)」と述べ、笑いを誘った。
イベントの終わりには、2メートルを越えるリアルサイズのオプティマスプライム、メガトロン、エリータ-1、バンブルビーのスタチューがお披露目され、会場からは歓声が上がった。
最後は、木村(良平)が「今まで描かれなかった部分、オプティマスプライムとメガトロン 二人が仲良くしているところから観られる新鮮な作品。全くトランスフォーマーを知らなくても、この4人の冒険がどうなってくいくのか存分に楽しめる作品です!」と作品をアピール。
木村(昴)も「ファンの方だけでなく、シリーズを初めて観る方も満足してくれるような作品です。これを機にトランスフォーマーの世界に興味をもってみてほしいです!」と熱く語り、吉岡も「トランスフォーマー40周年という記念すべき年に生まれたリアルCGだからこそ描けた映像美にびっくりするのではないでしょうか。そしてオプティマスプライムとメガトロンが親友であったというこんな熱いストーリー、ほかにないと思います! バンブルビーが喋るところも必見です!」とメッセージを送った。
「トランスフォーマー ONE」は9月20日全国公開。