「孤狼の血」シリーズのチームが再結集し、白石和彌監督、山田孝之と仲野太賀が主演した「十一人の賊軍」の特別映像2種と場面写真20点が一挙お披露目された。
本作は「日本侠客伝」シリーズ、「仁義なき戦い」シリーズなどで知られる名脚本家・笠原和夫が、1964年に執筆した幻のプロットを映画化するもの。明治維新の中で起きた戊辰戦争の最中、新発田藩(現在の新潟県新発田市)で繰り広げられた歴史的事件・奥羽越列藩同盟軍への裏切りのエピソードをもとに、捕らえられていた11人の罪人たちが「決死隊」として砦を守る任に就くさまを描く。
企画・プロデュースの紀伊宗之と、白石監督、脚本の池上純哉ら「孤狼の血」チームが、新たな集団抗争劇(1人のスターに頼らない集団劇)として映画化。主演の山田と仲野に加えて、玉木宏、阿部サダヲ、尾上右近ら豪華キャストが顔を揃える。
舞台は1868年。「鳥羽・伏見の戦い」を皮切りに、15代将軍・徳川慶喜を擁する「旧幕府軍」と、薩摩藩・長州藩を中心とする「新政府軍=官軍」で争われた戊辰戦争。進軍を続ける新政府派によって旧幕府軍は徐々に追い詰められ、密かに新政府軍への寝返りを画策する新発田藩の目の前には、遂に官軍の到着が迫っていた。しかし、旧幕府派の奥羽越列藩同盟軍が出兵を求め、新発田城へ軍を率いて押しかける。
特別映像は、それぞれの勢力にフォーカスした「溝口 絶体絶命篇」(https://youtu.be/ew6CSU6MwAs)と「新政府軍(官軍)篇」(https://youtu.be/bLahxOpdKUc)。「溝口 絶体絶命」」編では、新発田藩の実権を握る溝口内匠(阿部)が新政府軍と旧幕府軍のどちらに付くか、究極の選択を迫られる。
一方、「新政府軍(官軍)」編では、山縣狂介(玉木)率いる官軍が新発田を追い詰めていく。山縣の不敵な笑みや、土佐藩士、官軍先鋒総督府・軍監、岩村精一郎(浅香航大)の狂気に満ちた高笑いなどを見ることができる。
場面写真には、異なる罪状で寄せ集められた罪人たちが、命と自由を天秤にかけ、戦場で暴れ回る姿が切り取られている。賊軍と呼ばれる彼らが一様に同じ方向を見据えるカットをはじめ、罪人たちを取りまとめる鷲尾兵士郎(仲野)が刀を構える気迫の姿、決死隊の面々が刀や銃を手に敵を迎え撃つ様子なども収められている。さらに、賊の中で紅一点のなつ(鞘師里保) が政(山田)を抱き抱える姿や、同じ決死隊であるはずの政と兵士郎が取っ組み合う一場面なども披露された。
キャスト発表時、SNS上で「顔が似ている!?」と話題になった佐野岳とナダルだが、実は双子の兄弟役であることが判明。官軍・先遣隊隊長、世良荘一郎(安藤ヒロキオ)の腹心として、官軍の中でも一際目立つ揃いの衣装を身にまとい、賊軍たちの前に立ちふさがる。
「十一人の賊軍」は11月1日より全国公開。