1989年に日本公開され、ミニシアターブームの象徴となった名作「バグダッド・カフェ」が、3月に亡くなったパーシー・アドロン監督監修のもと4Kレストアされ、12月13日よりYEBISU GARDEN CINEMAほかで全国公開されることが決定した。アカデミー賞歌曲賞にノミネートされ、世界で100以上のカバー・バージョンを生んだ名曲「コーリング・ユー」を使用した特報と、ポスタービジュアルが披露された。
アメリカ西部、モハヴェ砂漠にたたずむ寂れたモーテル「バグダッド・カフェ」に現れたのは、場違いな風貌のドイツ人旅行者ジャスミン。仕事も家庭もうまくいかず、いつも不機嫌なオーナーのブレンダは、得体の知れぬ訪問者に対して怪訝な態度をみせる。しかし、朗らかなジャスミンの態度に次第に心を開いていき、やがてかけがえのない友情で結ばれていく。
カフェに集うのは、近くのトレーラーハウスに住む老画家ルディ、気怠げなタトゥーアーティストのデビー、モーテルの隣にテントを張って住み着いているエリックなど個性的な面々。アドロン監督は、「あらゆる肌の色、バックグラウンド、信条の違いを理解し受け入れる温かさを描いたこの物語は、現代における癒しの源になるのだと感じたんだ」と語っている。