のんが主演し、堤幸彦監督がメガホンをとる「私にふさわしいホテル」の本予告と本ポスターが披露された。あわせて、ミュージシャンの奇妙礼太郎が主題歌を担当することが発表された。
本作は、「ナイルパーチの女子会」「ランチのアッコちゃん」「BUTTER」「あいにくあんたのためじゃない」など、話題作を次々と発表してきた柚木麻子氏の同名小説(新潮文庫刊)を実写映画化するもの。新人賞を受賞したものの、大御所作家の酷評で小説を発表する場を得られなかった不遇な新人作家・加代子の逆襲を描く。
新人賞を受賞したにもかかわらず、未だ単行本も出ない不遇な新人作家・相田大樹こと中島佳代子(のん)。その原因は、大御所作家・東十条宗典(滝藤賢一)の酷評だった。文豪に愛された「山の上ホテル」に自腹で宿泊し、いつかこのホテルにふさわしい作家になりたいと夢見る加代子は、大学時代の先輩で大手出版社の編集者・遠藤道雄(田中圭)の力を借り、己の実力と奇想天外な作戦で、権威としがらみだらけの文学界をのし上がっていく。共演には、田中みな実、服部樹咲、髙石あかり、橋本愛、橘ケンチ、光石研、若村麻由美らが顔を揃え、各々が超個性的なキャラクターを演じている。
本予告は、「男尊女卑クソじじい!」と睨みつける加代子の並々ならぬ憤りを感じさせるシーンからスタート。大御所作家・東十条の書評により不遇な新人作家となってしまった加代子が、売れない作家として辛酸をなめる日々から脱却しようと逆襲を決意する姿が描かれていく。
東十条の仕事部屋に乗り込み、原稿にシャンパンをかける暴挙をはじめ、他人のフリをして東十条のお金で豪遊し、果てには東十条の家庭崩壊を目論むなど、破天荒に見える行動をとる加代子。しかし、すべては、作家として活躍するという“夢を叶える!”という想いが故。「しがらみだらけの文学界を舞台に文壇下剋上が始まる」というナレーションとともに、「私ひとりで出来レースを覆しますから!」と宿敵・東十条と文学界へ挑む加代子の姿が収められている。
奇妙が担当した主題歌「夢暴ダンス」は、奇妙礼太郎BANDでバンドマスターを務める中込陽大と共同制作され、奇妙本人が詞曲を担当、BANDメンバーとレコーディングが行われた。奇妙は歌詞について、「主人公の衣装がどんどん変わってゆく楽しさと、夢を手に入れる強靭な行動力が詩のイメージのはじまりというかすべてです」と話し、「抑えきれない衝動を爆発させ続ける主人公。いろんなものが吹き飛んだ後、奥に人を感じるというか、まっすぐに飛んでくる物があって、しばらく動けない」と作品の魅力を語っている。
「私にふさわしいホテル」は12月27日より全国ロードショー。奇妙のコメントは以下の通り。
【奇妙礼太郎】
抑えきれない衝動を爆発させ続ける主人公。
いろんなものが吹き飛んだ後、奥に人を感じるというか、まっすぐに飛んでくる物があって、しばらく動けない。