10月第2週の北米映画市場では、週末3日間の興行収入ランキングのトップ10に、新作6本がランクインしました。人気ホラーシリーズの第3作「テリファー 聖夜の悪夢」(Iconic Events)が、首位に初登場。前作から5年後を舞台に、殺人鬼アート・ザ・クラウンが、クリスマスを祝うマイルズ郡の住民たちを恐怖と絶望のどん底に陥れるさまを描いています。シリーズを通してメガホンをとるダミアン・レオーネ監督が続投しました。
製作費200万ドルに対し、週末3日間で興収1800万ドルをあげ、シリーズ歴代1位のオープニング成績となっています。なお本作は、アメリカ映画協会(MPAA)の審査を受けず、NC-17指定映画(17歳以下の劇場鑑賞やDVD・ビデオの購入・レンタルが全面的に禁止される映画)ではなくR指定映画(17歳未満の劇場鑑賞は保護者同伴が必要な映画)として上映されました。
ドリームワークス・アニメーションのSFアニメ「野生の島のロズ」(ユニバーサル)は、3週目も2位をキープ。週末3日間で興収1300万ドル、累計で興収8300万ドルをあげました。クリス・サンダース監督は、続編の開発を進めていると発表しました。
アーティストのファレル・ウィリアムスの半生をレゴで描くミュージカルアニメ「Piece by Piece(原題)」(フォーカス・フィーチャーズ)は、5位デビュー。ウィリアムスに加え、ケンドリック・ラマー、スヌープ・ドッグ、ジャスティン・ティンバーレイク、ジェイ・Zらが声の出演を果たしています。監督は、モーガン・ネビル(「バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち」)。製作費1600万ドルに対し、週末3日間で興収380万ドルをあげました。
歴史あるコメディ番組「サタデーナイト・ライブ」の誕生秘話を描く「Saturday Night(原題)」(ソニー)は、公開3週目の週末に拡大公開され、19位から6位にジャンプアップ。ジェイソン・ライトマンが監督を務め、「ゴーストバスターズ フローズン・サマー」でもタッグを組んだギル・キーナンと共同脚本を担当。1975年の「サタデーナイト・ライブ」初放送時の災難をコミカルに描いています。製作費2500万ドルに対し、週末3日間で興収340万ドル、累計で興収410万ドルを記録しています。
「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト」(Emick)は、8位に初登場。北米で劇場公開されたシリーズ4作目にあたり、週末3日間で興収300万ドルをあげました。ティム・バートンが原案・製作を手がけたストップモーションアニメ「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」は3Dで再上映され、9位にランクイン。同作の再上映は8度目となり、週末3日間で興収230万ドルを記録しました。
10位は、ドナルド・トランプの若き日を描いた「アプレンティス ドナルド・トランプの創り方」(Briarcliff Entertainment)。1970年代~80年代、成功を夢見る初々しい20代のトランプが、伝説の弁護士ロイ・コーンに導かれて驚愕の変身を遂げ、トップへと成り上がるまでの道のりを描いています。セバスチャン・スタン(「アベンジャーズ」シリーズ)がトランプ役を務めるほか、ジェレミー・ストロング(「ジェントルメン」)がコーン、マリア・バカローバ(「続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」)がトランプの当時の妻イヴァナを演じ、アリ・アッバシ監督(「聖地には蜘蛛が巣を張る」)がメガホンをとりました。製作費1600万ドルに対し、週末3日間で興収150万ドルをあげました。