フィンランドの映画監督アキ・カウリスマキが仲間たちと作った映画館をめぐるドキュメンタリー映画「キノ・ライカ 小さな町の映画館」の日本版ポスターと予告編が公開された。
豊かな自然の中で芸術を愛して暮らす人々の、映画とカルッキラという町への想いをめぐる物語。北欧フィンランドの鉄鋼の町・カルッキラ。深い森と湖と、今は使われなくなった鋳物工場しかなかった小さなその町に、はじめての映画館「キノ・ライカ」がまもなく誕生する。自らの手で椅子を取りつけ、スクリーンを張るのは映画監督のアキ・カウリスマキと仲間たち。キャデラックにバイク、ビールと音楽。まるでカウリスマキの映画から抜けでたような町で、住人たちは映画館への期待に胸をふくらませ、口々に映画について話しだす。
アキ・カウリスマキをフィーチャーした初めてのドキュメンタリー映画で、ベリコ・ビダク監督が家族とともにカルッキラに1年間滞在し、本作の撮影に挑んだ。カウリスマキ理想の映画館「キノ・ライカ」が町にもたらした変化の兆し、これからの映画館の可能性がとらえられている。
予告編では、カウリスマキと共同経営者の作家のミカ・ラッティが朝時から夕方までありとあらゆる作業を行い映画館づくりに勤しむ姿や、ジム・ジャームッシュ監督やカウリスマキにまつわる様々な人物が登場する。日本版ポスタービジュアルは、「過去のない男」以来、カウリスマキ作品を担当している大島依提亜氏がデザインを担当した。
12月14日から、ユーロスペースほか全国公開。