映画「ヴェノム」シリーズの最終章「ヴェノム ザ・ラストダンス」(公開中)の新たな本編映像(https://youtu.be/AisOWdyzckA)が、このほど公開された。
公開されたのは、エディ(トム・ハーディ)とヴェノムが一攫千金を狙って、ラスベガスのカジノで賭けに興じるシーン。ご機嫌な楽曲とともに、黒のタキシードでビシッとキメたエディが颯爽とカジノに入店。「よっしゃ!20ドルを倍にするぞ」と意気込むヴェノムは、エディの体を操って、わき目も振らずにスロットゲームの椅子に座り、20ドルを手にする。エディから「よせ、全財産だ」と止められるもヴェノムは歌いながら絶好調の様子で「燃えてきたぞ」「悩みも消えた!」と間髪入れずにどんどんとスロットを回していく。
あまりのはしゃぎっぷりに周りの客たちからは訝し気な表情で見られ、エディは「いつもこうだ」と困り顔。20ドルはすぐに無くなってしまい、ヴェノムがエディに金を無心する。しかし、全財産をつぎ込んでいたため、エディはヴェノムの期待には応えられず……激怒したヴェノムが、エディの体を使ってスロットに蹴りを入れて壊そうとする…という光景が映し出されている。
子どものようにわがままを言うヴェノムを、エディが静かにたしなめるシーンとなっているが、2人の関係はシリーズ1作目から比べると成長を遂げている。3作を通して脚本を担当しているケリー・マーセル監督は「エディ・ブロックとヴェノムは1作目で出会い、『ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ』でいわゆる“七年目の浮気”のような倦怠期によって破局を迎えます。今回彼らのストーリーの結末をつけるにあたり、彼らは一心同体で生きることを学び、ついに共生へと至る」と語るように、エディとヴェノムは、時は激しく喧嘩をしながらも、互いに助け合い、成長し、生涯の“相棒”となっていった。
また、マーセル監督は「今回の物語が三部作の最後であることもわかっていて、より感動的なものにしたいという思いもありました。エディとヴェノムの関係を次のレベルへと昇華させたかったのです」と2人の関係をレベルアップさせていることも告白。「『ヴェノム』に最初に登場したエディ・ブロックはかなり自己中心的な男でした。彼は婚約者に嘘をついて関係を壊し、彼女のキャリアをも危機にさらしました。彼は自分の顔と名声を楽しむジャーナリストで、ヴェノムはそれらを完膚なきまでに破壊し、素の彼自身になるまですべてをはぎ取ります。『ヴェノム ザ・ラストダンス』でのエディは年を重ね、賢くなり、辛抱強く耐えることを学びました。彼は本当の意味で誰かを愛することを学んだのです」と続ける。
映像内でも、ヴェノムが子どものようにはしゃいで全財産をスロットでスってしまい、さらには怒りに任せて自身の体を操って足の骨を折っても、静かに耐えて怒らずにいるエディの姿が収められている。1作目での自己中心的なエディとかけ離れた、落ち着いた大人の印象を受けるとともに、エディのヴェノムへの深い愛情をも感じることができるだろう。