伝説的音楽プロデューサーのクインシー・ジョーンズさんが、11月4日(現地時間)の夜にロサンゼルスの自宅で死去した。91歳。広報担当者のアーノルド・ロビンソンを通じて遺族が発表した。史上最高売り上げを誇るマイケル・ジャクソンのアルバム「スリラー」や、アフリカ支援のチャリティーソング「ウィー・アー・ザ・ワールド」など、数々の名作を世に送り出した。
ジョーンズさんは死去の直前、58歳の誕生日を迎えた娘マルティーナさんにInstagramで「誇り高き父親であることを誇りに思う」とメッセージを残していた。遺族は声明で「私たちの父であり兄弟であるクインシー・ジョーンズの訃報をお伝えしなければなりません。家族にとって大きな喪失ですが、彼が生きた素晴らしい人生を祝福し、二度と彼のような人は現れないことを知っています」と追悼の意を表した。
半世紀以上にわたり音楽界の第一線で活躍したジョーンズさんの功績は多岐にわたる。1985年には、マイケル・ジャクソンやブルース・スプリングスティーンら45人のアーティストを集めて「ウィー・アー・ザ・ワールド」を制作。映画音楽では「カラーパープル」を手掛け、1962年作曲の「ソウル・ボサノバ」は「オースティン・パワーズ」シリーズのテーマ曲として使用され、現在も日本のCMやバラエティ番組で親しまれている。
フランク・シナトラ、レイ・チャールズら数々の伝説的アーティストのプロデュースを担当。その功績は28回のグラミー賞受賞をはじめ、名誉アカデミー賞2回、エミー賞とジャンルを超えて評価された。
7人の子を持つ父としても知られ、娘のラシダ・ジョーンズは「パークス・アンド・レクリエーション」「サニー」などで活躍する女優として成功を収めている。18年には、ラシダは父を題材にしたドキュメンタリー「クインシーのすべて」を監督している。