ディズニー映画「ライオン・キング ムファサ」の日本版声優を務める歌舞伎俳優の尾上右近と、アイドルグループ「Travis Japan」の松田元太が11月12日、都内で行われた劇中歌お披露目イベントに出席し、兄弟の絆を歌い上げる楽曲「ブラザー 君みたいな兄弟」を息ぴったりに歌唱した。
本作で右近は若きムファサ、松田はタカ(若き日のスカー)を演じており、劇中歌「ブラザー 君みたいな兄弟」は、ずっと兄弟が欲しいと願っていたタカが、両親と生き別れになった孤児のムファサに出会い、仲良く大自然の中を走り回りながら「君みたいな兄弟が欲しい」「兄弟は最高」と歌い上げるアップテンポな楽曲だ。
アフレコこそ一緒に行うことは実現しなかったが、数時間に及ぶプロモーションをともに、お互いを「ケンケン」「ゲンゲン」と呼び合うほど、すっかり意気投合(右近の本名は岡村研佑)。呼吸の合った歌唱パフォーマンスで、会場を沸かせると、司会者からは「ぜひ、もう1度」の無茶ぶりも飛び出した。
右近は「これが“ムファぶり”ですね」と苦笑しつつも、アンコールに応えて、ふたりは同じ楽曲を熱唱。「これからも一緒だよという、絆を感じてもらえる曲」(右近)、「兄弟の絆を大事にしながら、ハモリの部分を大切にした。ライオンになった気分で、ずっとエキサイティングだった」(松田)と、歌い切った気持ちを晴れやかな笑顔で語っていた。
ふたりは今回が声優初挑戦。右近は「本国のオリジナル音声に寄り添うのはもちろん、秒数も決まっているので、最初は集中し過ぎて、秒数に縛られた」といい、「でも、“型”があって、それに入っていくのは歌舞伎も同じ。だんだんと楽しくなり、最初に録音したセリフの撮り直しをさせてもらったことも」と達成感を語る。一方の松田は「自分のカラーを大事にしながら、タカがスカーになる段階を、より丁寧に演じさせていただいた」と振り返っていた。
写真撮影には、招き猫ならぬ“招きライオン”がステージに登場。右近と松田は、雄叫びをあげるライオンの表情を真似し、映画のヒットを祈願していた。
「ライオン・キング」に登場するムファサの幼き日から始まる「ライオン・キング ムファサ」(バリー・ジェンキンス監督)。ある悲劇によって、孤児となったムファサに救いの手を差し伸べたのは、同じ年頃のタカ(後のスカー)だった。兄弟のように固い絆で結ばれた彼らは、やがて数奇な運命に導かれ、二人でアフリカ大陸横断の冒険に出る。“約束の地”を目指す彼らに、驚くべき真実が待ち受けていた。「ライオン・キング ムファサ」は12月20日から全国公開。