公開スケジュールから外れ、製作中止が取り沙汰されていたマーベル映画「ブレイド」について、ケビン・ファイギ社長が製作継続を改めて表明したと、ブラジルの現地メディアOmeleteが報じている。
ブラジルで開催したD23イベントに参加したファイギ社長は、「我々は『ブレイド』に全力を注いでいる。このキャラクターを愛しているし、マハーシャラ・アリの演じるブレイド像も気に入っている」と現在も開発を行っていることを明らかにした。
「ブレイド」は2019年のサンディエゴ・コミコンで華々しく発表され、マーベルファンを中心に大きな話題を呼んだ。だが、当初予定されていたバッサム・タリク監督が降板し、製作が一時延期に。23年初頭、「シュガーランドの亡霊たち」のヤン・ドマンジュ監督が起用され、マイケル・スターブリー(「ボクらを見る目」)が執筆した脚本を「TRUE DETECTIVE」で知られるニック・パラッツォがリライトしている最中に、米脚本家組合がストライキに突入したことで、さらなる延期となった。ストライキ終結後は、「ブレードランナー2049」「ジャングル・クルーズ」のマイケル・グリーンが脚本のリライトを行っていた。
23年末、主演のアリとクリエイティブ面での相違が原因で、ドマンジュ監督が降板。現在は脚本を「ブラック・ウィドウ」の脚本家エリック・ピアソンがリライトしているといわれている。
こうした経緯から、当初予定されていた25年11月7日の全米公開も白紙となっており、製作中止を懸念する声が上がっていた。しかしファイギ社長は「ブレイドは必ずMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)に登場する」と断言している。
人間とバンパイアの混血のヒーロー「ブレイド」は、ニューライン・シネマが1998年にウェズリー・スナイプス主演で映画化し、アクション映画ファンから高い支持を獲得。その後、2作の続編が製作された。スナイプスは最近の大ヒット映画「デッドプール&ウルヴァリン」にカメオ出演し、「これまでもこれからも、ブレイドは一人しかいない」というセリフを披露。多くのファンがマーベル・スタジオへの当てつけと受け止めている。
新生「ブレイド」の今後の展開に注目だ。