Netflixシリーズ「さよならのつづき」の配信前夜祭が11月13日、都内で行われ、主演の有村架純と坂口健太郎、共演する生田斗真、中村ゆり、三浦友和、完全オリジナルストーリーとなる脚本を手がけた岡田惠和(「8年越しの花嫁 奇跡の実話」「余命10年」)、監督の黒崎博(「ひよっこ」)が出席した。
事故で恋人を失った女性と、その恋人に命を救われた男が、北海道とハワイを舞台に運命に翻弄される美しくも切ない愛の物語。有村が演じるのは、傷ついた人を笑顔にするような、最高に美味しいコーヒーを世界に広めようと奮闘する菅原さえ子。そして坂口は、子供の頃から体が弱く、多くのことを諦めてきた大学職員の成瀬和正を演じる。
第29回釜山国際映画祭のオンスクリーン部門に日本作品として初めて正式招待された本作。現地入りした有村は「釜山の会場で、お客様と一緒に見たんですが、会いたい人にもう会えない。でも、触れたい、声を聞きたいというさえ子の気持ちになって、ボロボロ泣いちゃって」と告白。「すべての言葉、感情が痛いほど伝わってきた」と、愛する人を亡くした主人公に共感していた。
さらに「人に愛された記憶、人を愛した記憶は永遠に色あせない。それが大きなテーマになっていて、おひとりおひとりの心に届けばうれしいです。愛している人を思い直すきっかけになる作品になれば」と願いを語った。
一方、坂口は、さえ子の亡くなった恋人・雄介(生田)から心臓移植を受ける役どころで、「僕から出てくるセリフが、成瀬なのか、雄介なのか、わからずに怖くなることも。迷いを抱えながらお芝居をした」と振り返り、「でも、何が正解なのか迷っていること自体が、成瀬にとって正解だった感覚もある」と語った。
劇中で、坂口と生田はピアノを演奏するシーンがあり、黒崎監督の意向で、代役なしで俳優本人が挑んだ。「弾けるようになると、その分難易度もあがった」(坂口)、「ピアノは弾いたことがなく“ド”がどこかもわからない状態。でも、監督が『うそはつきたくない』と言って。僕はうそつきたいよ~と思いましたが(笑)、半年間練習しました」(生田)と苦労を明かした。
成瀬を献身的に支える妻・ミキを演じた中村は「心臓移植を受けたご家族の手記を読んだ」と役作りを語り、ハワイで珈琲農園を営み、雄介亡きあとさえ子を温かく見守るヒロ役の三浦は「普段は連ドラって見ないんですけど」と前置きし、「今回は全8話なので、1日2話ずつ、4日に分けて見ようと思ったんですが、見始めたら止まらないんですよ」とすっかり魅了された様子。「脚本がすばらしいし、女性たちが凛としている」と話していた。
Netflixシリーズ「さよならのつづき」は、11月14日より世界独占配信。