原田マハ氏の小説「風のマジム」が映画化され、伊藤沙莉が主演を務めることがわかった。契約社員の主人公・伊波まじむが、沖縄産ラム酒誕生のために奮闘し、周囲の人々を巻き込みながら家族に支えられつつ夢を実現するサクセスストーリー。2025年夏公開。
まだ沖縄のサトウキビでラム酒が作られていなかった平成の頃、「地元沖縄のサトウキビからラム酒を作りたい」と思い立ち、社内のベンチャーコンクールを活用してビジネスを立ち上げた金城祐子氏をモデルに、原田氏が書き上げた「風のマジム」。
NHK連続テレビ小説「虎に翼」で主人公の佐田寅子を好演した伊藤は、まじむ役で主演。「方言や土地に触れて撮影するのが今からとても楽しみです」とコメントを寄せた。監督は、広告やショートフィルムで活躍し、本作が映画初監督となる芳賀薫が務める。年内にクランクイン後、来夏の公開を目指している。
「風のマジム」は2025年夏全国公開。伊藤、芳賀監督、原作者の原田氏のコメント全文は以下の通り。
■主演・伊藤沙莉/伊波まじむ役
何故だか懐かしさを感じるような
あたたかいお話だと思いました。
出会いや発見や人の思いを通して
じんわりと成長していく。
優しいサクセスストーリーです。
方言や土地に触れて
撮影するのが今からとても
楽しみです。
■芳賀薫監督
主人公の成長と家族や周りの人の心の変化を丁寧に描くまっすぐなストーリーだからこそ、記憶に残るような美しい映像で、映画館で観るべき作品にしたいと思っています。恋人や家族と観たあとで、お互いを大切に思えるような素敵な映画、期待していてください。
■原作者・原田マハ
本作を書いている間中、行間からいい風が吹いてきたことを覚えています。伊藤沙莉さん演じるまじむが、今度はスクリーンの中からきっといい風を送ってくれるはずです。その風に吹かれることを、今から楽しみにしています。
【あらすじ】
伊波まじむ(伊藤沙莉)は那覇で豆腐店を営む祖母カマルと母サヨ子と暮らしながら、通信会社・琉球アイコムの契約社員として働いている。いつも祖母と一緒に通うバーで、ラム酒の魅力に取り憑かれたまじむは、その原料がサトウキビだと知る。折しも社内ベンチャーコンクールが開催され、まじむは、南大東島産のサトウキビからラム酒を作る企画で応募するが、それはやがて家族、会社、島民をも巻き込む一大プロジェクトへと発展していく。