米人気ドラマ「イエロージャケッツ」の製作・放送元であるShowtime Networksとライオンズゲート傘下のEntertainment Oneが、著作権侵害で訴えられていることが明らかになったと、米ハリウッド・レポーターが報じている。訴訟は2024年11月14日、ニューヨーク連邦裁判所に提起された。
訴えを起こしたのは、2015年製作のサバイバルスリラー「ファイナル・ゲーム」の権利を持つEden Film Production。同社は両作品の「著しい類似性」を指摘し、損害賠償と「イエロージャケッツ」のさらなる展開の差し止めを求めている。
「ファイナル・ゲーム」は、ワールドカップでブラジルを破り優勝したアメリカ代表チームが飛行機事故で無人島に不時着する物語だ。ネイト・パーカーが原案・製作・主演を務め、「ワイルド・スピード」シリーズのサン・カン、「ロック・オブ・エイジズ」のディエゴ・ボネータが共演している。
一方の「イエロージャケッツ」は、1996年に飛行機事故に遭遇した高校女子サッカーチームの壮絶なサバイバル体験と、25年後の生存者たちの姿を描く作品。第74回エミー賞で作品賞を含む7部門にノミネートされ、ジュリエット・ルイス、クリスティーナ・リッチら実力派俳優の出演で注目を集めた。シーズン2の初回配信は、Showtime史上最多となる約200万人の視聴者数を記録している。
訴状によると、両作品は「サッカーチームの飛行機事故」という基本設定に加え、生存者たちの派閥形成、カルト的な行動、カニバリズムへの言及など、多くの要素で一致するという。さらに、サスペンス、ホラー、ドラマ、ダークコメディを織り交ぜた展開や、文明社会の脆弱性、人間性の限界に迫るテーマ性でも共通点が見られると指摘している。
これに対し、Showtimeとライオンズゲートは現時点でコメントを控えている。