第81回ベネチア国際映画祭銀獅子賞受賞作「THE BRUTALIST」(原題)が、邦題「ブルータリスト」に決定し、2025年2月21日に日本公開される。特報、及びシーン写真1点が披露された。
本作は、第2次世界大戦下にホロコーストを生き延び、アメリカへと渡った、ハンガリー系ユダヤ人建築家ラースロー・トートの30年にわたる数奇な半生を、エイドリアン・ブロディ主演、監督・脚本を務めた36歳の気鋭ブラディ・コーベットが描き出した、215分にわたる壮大な人間ドラマだ。
才能にあふれるハンガリー系ユダヤ人建築家のラースロー・トート(ブロディ)は、第二次世界大戦下のホロコーストから生き延びたものの、妻エルジェーベト(フェリシティ・ジョーンズ)、姪ジョーフィア(ラフィー・キャシディ)と強制的に引き離されてしまう。家族と新しい生活を始めるためにアメリカ・ペンシルベニアへと移住したラースローは、そこで裕福で著名な実業家ハリソン(ガイ・ピアース)と出会う。建築家ラースロー・トートのハンガリーでの輝かしい実績を知ったハリソンはその才能を認め、彼の家族の早期アメリカ移住と引き換えに、あらゆる設備を備えた礼拝堂の設計と建築をラースローへ依頼した。しかし、母国とは文化もルールも異なるアメリカでの設計作業には多くの障害が立ちはだかる。ラースローが希望を抱いたアメリカンドリームとはうらはらに、彼を待ち受けたのは大きな困難と代償だった――。
「戦場のピアニスト」(02)で第74回アカデミー賞主演男優賞を受賞したエイドリアン・ブロディが主人公のラースロー・トートを演じ、ラースローと共に数奇な運命をたどることになる妻エルジェーベトに扮するのは、フェリシティ・ジョーンズ、アメリカへ渡ったラースローの運命に大きな影響を与える大富豪ハリソンに息吹を注ぐのは、「LAコンフィデンシャル」(97)、「メメント」(00)などのガイ・ピアース。そのほか、ジョー・アルウィン(「憐れみの3章」(24))や、ラフィー・キャシディ(「トゥモローランド」(15))らベテラン実力派から注目の若手まで幅広い役者陣が顔をそろえる。
映画批評サイト「Rotten Tomatoes」で批評家97%(2024年11月時点)という高スコアをたたき出しており、同サイトでは「エイドリアン・ブロディによる魂の演技と、監督・脚本のブラディ・コーベットにより完璧にデザインされた「ブルータリスト」は、移民体験に対する壮大なトリビュートだ」と総評、また、イギリスの大手新聞The Guardianは本作を5つ星とし、「素晴らしい!夢中にさせる大作」と絶賛している。
2025年2月21日からTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。