第88回アカデミー長編映画賞に輝いた「インサイド・ヘッド」の続編で、アニメーション映画として歴代No.1ヒットを記録した「インサイド・ヘッド2」が11月27日から、ディズニープラスで見放題独占配信される。映画史を塗り替える大ヒットとなった理由には、大人が動員の中心になっていることに加え、米タイム紙をはじめ多くの海外メディアが“シンパイ”という感情にフォーカスを当てた点があると分析している。
【「インサイド・ヘッド2」どんなストーリー?】
前作に続いて、物語の舞台は、人間が抱く“感情”たちの世界。少女ライリーを子どもの頃から見守ってきたヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリの感情たちは、転校先の学校に慣れ、新しい友人もできたライリーが幸せに暮らせるよう奮闘する日々を過ごしていた。
そんなある日、高校入学を控え人生の転機に直面したライリーの頭のなかで、謎の警報が鳴り響く。戸惑うヨロコビたちの前に現れたのは、最悪の未来を想像してしまう“シンパイ”、誰かを羨んでばかりいる“イイナー”、常に退屈&無気力な“ダリィ”、いつもモジモジして恥ずかしがっている“ハズカシ”という、大人になるための新しい感情たちだった。
【「ライオン・キング」「アナ雪2」を超える大ヒット】
世界興行収入は「ライオン・キング」「ジュラシック・ワールド」を超えて16億9803万965ドル(約2631億円)を突破し、同ランキング歴代8位となる大ヒットを記録(世界興収は、11月18日時点でのBox office mojo調べ/1ドル=154.97円計算)。「アナと雪の女王2」を超えて、アニメ映画史上1位に君臨することになった。
また、日本では興収53億4914万8130円を記録。これは、2024年に公開された洋画作品として、初めて国内興収50億円(前夜祭興行を含む)を突破する大ヒットであり、15年公開の前作「インサイド・ヘッド」が記録した興収約40億円を大きく上回る結果となった。
【共感の嵐、SNSに続出したのは“大人泣きの声”!】
公開当初から、子どもや親子連れはもちろん、大人世代がこぞって劇場に駆けつけた本作。その背景として、米タイム紙をはじめ多くの海外メディアが“シンパイ”という感情にフォーカスを当てた点があると分析している。
世界が大きく混乱するなかで、“シンパイ”という感情は、国境も世代も越えて誰もが抱えている感情であり、その“シンパイ”にどう向き合うかはあらゆる人の頭を悩ませる永遠のテーマだ。人生の転機に立ち“シンパイ”という感情に支配され、感情の混乱に悩み葛藤するライリーの姿に、世界中の大人たちが深く共感していることが、驚異の大ヒットを支えた。
また、公開時には以下のような“大人泣きの声”がSNSに続出した。
●「これ大人が泣くやつ。自分のことを好きになれない人は絶対、自分のこと好きな人もみんな観たほうがいい」
●「ライリーのために頑張ってるのに全然上手くいかなくて涙を流すシンパイや、ライリーの負の感情をみんなで抱きしめるところ、大泣き」
●「心の扱いづらさや人格形成をカラフルに描いた名作で、前作に引き続き、スタッフの着想と丁寧な仕事に脱帽。育児を終えた私くらいの大人にじわじわくる」
●「ぼろぼろ泣いてしまった。大人になると喜びって減るのかなみたいなセリフで泣く」
●「これ生きるのに疲れてる系大人が泣くやつだ!! 泣いた!!」
なお、本作のプロデューサーであるマーク・ニールセンはプロモーション来日を果たした際、映画.comの取材に対し、“シンパイ”について以下のように回答している。
「シンパイは最悪の将来を想像して、あたふたと必要以上に準備をしてしまう。ヨロコビ、それにカナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリを司令部から追い出してしまうのも、ライリーを“守りたい”からなんだ。もちろん、それは過剰な反応だし、そのときどきにフィットする感情をしっかり味わうことが大事だよね。成長の過程で、自分の感情をいかに手懐けるかっていうのは、大人になっても重要な課題だ。それは一生をかけて、理解していく作業だと思うよ」
「インサイド・ヘッド2」は、11月27日からディズニープラスで見放題独占配信。