森崎ウィンと向井康二(「Snow Man」)が、日タイ合作のオリジナル映画「(LOVE SONG)」に主演することがわかった。劇場公開は2025年秋に決定した。向井は、本作が映画単独初主演となる。
本作は、世界的なBLブームを牽引したタイドラマ「2gether」の立役者、ウィーラチット・トンジラー監督が手掛ける日タイ合作のオリジナルラブストーリー。東南アジアにルーツを持つ森崎と向井を主演に迎え、東京とバンコクを舞台に、異国の地で再会した二人が次第に心を通わせていく過程を温かな視点でユーモラスに描く。
突然の辞令で東京から海外勤務を命じられた研究員・ソウタ(森崎)は、バンコクで学生時代に想いを寄せていたカイ(向井)と再会する。タイでカメラマン兼ミュージシャンとして活躍するカイの姿に心が揺れるソウタ。一方のカイも、学生時代に歌っていた“未完成の歌”をソウタが覚えていることに驚きを隠せない。いつしかふたりを繋ぐ歌が再び胸の奥で響き始める。
ソウタ役は、スティーブン・スピルバーグ監督作「レディ・プレイヤー1」(18)でハリウッドデビューを果たし、ドラマや映画でグローバルに活躍する森崎。監督を務めた短編映画「せん」は、「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2024」でグランプリのジョージ・ルーカス アワードを獲得した。本作では、几帳面で仕事一筋ながら恋愛に不器用なキャラクターを繊細に演じる。
森崎は「自分とは真逆のキャラクターで不安が大きかったですが、この作品に賭ける覚悟で臨みました」と振り返り、「日本のチームとの文化や言葉の壁もありましたが、お互い譲らずに乗り越えて一つになれた瞬間が何度もあり、それが良いシーンとして映画に刻まれていると思います」と自信をにじませた。
カイ役は、音楽活動に加えてタレントや俳優としても幅広く活躍し、「芸能人が本気で考えた!ドッキリGP」では、ニューヒーロー・マッサマンとしても親しまれている向井が務め、これまでのイメージを覆すミステリアスでどこか影のあるキャラクターに挑む。タイにルーツを持つ向井は「僕にとってタイでお仕事ができるというのは大きなことなので、お話を頂いたときはすごく嬉しかったです。緊張やプレッシャーもありましたが、それ以上に楽しさを感じていました」と出演の喜びを語った。
数々のBLヒット作を生み出しながらも、本作が初のオリジナル長編映画かつ日本映画デビュー作となるトンジラー監督は、「森崎ウィンさん演じるソウタは、真っ直ぐな演技で誰からも愛されるキャラクターとして仕上がりました。一方、向井康二さんが演じたカイは、音楽への情熱と繊細さを併せ持つキャラクター。向井さんの真摯な演技がカイの深い愛を際立たせています」と2人を絶賛。
野副亮子プロデューサー(KADOKAWA)も、「言葉で伝えられなくてもわかること、ソウタとカイを結ぶ未完成のラブソング。切ない歌声が、きっと観る方の心にある『誰かを想う気持ち』にリンクすると信じています」とコメントを寄せた。
森崎、向井、トンジラー監督、野副プロデューサーのコメントは以下の通り。
【森崎ウィン】
ソウタ役のお話を頂いたとき、自分とは真逆のキャラクターで不安が大きかったですが、この作品に賭ける覚悟で臨みました。「絶対にこの作品で人生が変わる」と信じていました。でも、脚本と向き合う中で不安が大きくなっていましたが、衣装合わせで向井くんと本読みをした際、カイを演じる彼の声を聞いて不安が一気に消えました。
監督からソウタの性格は「真面目で几帳面」と聞いていましたが、カイに出会った瞬間だけ少しおっちょこちょいな一面や完璧でない部分が見えて魅力的でした。自由さや柔軟さを持つカイが、ソウタにとって人生を広げてくれる“最後のカギ“なんだと確信しました。
監督をはじめ、タイのチームは楽しそうに撮影を進めていて印象的でした。日本のチームとの文化や言葉の壁もありましたが、お互い譲らずに乗り越えて一つになれた瞬間が何度もあり、それが良いシーンとして映画に刻まれていると思います。完成をとても楽しみにしています!
【向井康二(「Snow Man」)】
僕にとってタイでお仕事ができるというのは大きなことなので、お話を頂いたときはすごく嬉しかったです。緊張やプレッシャーもありましたが、それ以上に楽しさを感じていました。
僕が演じたカイは、アーティスティックで不器用、素直になれない部分を持ちながらも、自分のやりたいことは明確なキャラクターです。ソウタに対しても「言いたいけど言わない」という、少し自分勝手な一面があります。
ソウタのピュアでまっすぐな姿があったからこそ、僕もカイとして自然にいられたので本当に感謝しています。
監督は日本が大好きで、撮影中もモニターを見ながらニヤニヤしている愛情あふれる方でした。
撮影スタイルの違いに最初は戸惑いましたが、結果的に素晴らしい画が撮れたと感じています。
タイ語のセリフにも挑戦し、普段のSnow Manの向井康二では見せられないような表情もたくさんあります。
この映画が自分のプロフィールに堂々と載せられるような代表作になり、多くの方に共感していただければ嬉しいです。
【ウィーラチット・トンジラー監督】
『(LOVE SONG)』は、私にとって初めて長い時間をかけて制作した映画です。日本とタイ、それぞれの文化の違いを学びながら、心を込めて丁寧に作り上げたこの作品は、純粋な恋愛とラブソングの魅力が詰まった、観る人に幸せを届けるロマンティックな物語になりました。ぜひ皆さんには、誰かを愛し、誰かに愛される気持ちを感じながら観ていただければと思います。この作品を最初に観てくださる方々には、きっと特別な感動を味わっていただけると信じています。
森崎ウィンさん演じるソウタは、真っ直ぐな演技で誰からも愛されるキャラクターとして仕上がりました。一方、向井康二さんが演じたカイは、音楽への情熱と繊細さを併せ持つキャラクター。向井さんの真摯な演技がカイの深い愛を際立たせています。二人の演技には本物の息遣いが感じられ、この物語がいっそう輝きを増したと感じています。監督として、彼らとともに作品の世界観と歌が持つ真の意味を探り、その深さに触れることができました。
ぜひ、この映画を通じて皆さんにも同じ感動を味わっていただけることを願っています!
【プロデューサー:野副亮子氏(KADOKAWA)】
今年9月、撮影はとにかく濃い一か月でした。恥ずかしながら準備万端とは言えない中でやってきたタイ渡航。勝手の分からない国での撮影は本当にいろんなことがありましたが、チャンプ(監督の通名)をはじめとするタイチームの笑顔とホスピタリティ、そして日本チームの助け合いが、クルーの平和を維持してくれたと感謝しています。
タイと日本、皆が笑顔で仕事ができているかどうかは、互いにとってのバロメーターでした。森崎ウィンさんの大きな笑い声、そして皆をいつも楽しませようと頑張る向井康二さんの明るさで、現場が明るく前向きな雰囲気に包まれていました。ミャンマー出身の森崎さんと、タイにミックスルーツをもつ向井さん、言葉が違う相手とのコミュニケーションに長けたお二人が引っ張って行ってくれたと思います。
現場中は比較的静かに役を反芻する森崎さんと、照れ隠しなのか(?)、周りのスタッフを笑わせ続ける向井さん。役とは対照的だなあと思って見ていても、本番が始まるとカチっと繊細なやり取りが始まります。初めて挑む役どころ、我々が準備している間に森崎さんと向井さんが2人でリハーサルし、セリフも自然な言い回しを話し合い、通訳も買って出た向井さんが監督に提案してくれる。そんな場面も多かったです。二人きりのシーンは、ほかのキャストと一緒のシーンとは表情や話し方が少しずつ違うところにも、ぜひ注目して頂きたいです。
そしてタイと日本の共通言語、音楽シーンもお楽しみに! 言葉で伝えられなくてもわかること、ソウタとカイを結ぶ未完成のラブソング。切ない歌声が、きっと観る方の心にある「誰かを想う気持ち」にリンクすると信じています。