「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ初となる長編アニメーション映画「ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い」から、白の魔法使いサルマンの場面写真がお披露目。あわせて、実写映画でサルマンを演じたクリストファー・リー(2015年6月7日逝去)の声が使用されていることも明らかになった。
本作は、小説「指輪物語 追補編」に書かれた騎士の国ローハン最強のヘルム王についての記述をふくらませたオリジナルストーリー。誇り高き騎士の国ローハンは偉大なるヘルム王に護られてきたが、突然の攻撃を受け平和は崩れ去ってしまう。王国の運命を託された若き王女ヘラは国民の未来を守るべく、かつてともに育った幼なじみでもある最大の敵・ウルフとの戦いに身を投じていく。
リーの声を使用するアイデアは、シリーズのすべて脚本を手掛け、本作にプロデューサーとして参加しているフィリッパ・ボウエンが、生前のリーから受け取った手紙と、彼の妻ビルギット・クローエンケと交わした会話から生まれたという。
AI技術による復元ではなく、生前にクロエンケから承諾を得て、過去の「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの膨大なアーカイブから優秀なスタッフたちが音声を探し出し、実現。「ホビット 決戦のゆくえ」(14)で、サルマンがガラドリエルに尋ねた「Are you in need of assistance, my Lady?」というセリフの別テイクを使用している。
ボウエンは「正直に言うと、そのセリフが見つかるかどうかわからなかった」と明かしており、同じ声が出せる別キャストをブッキングする可能性もあったそうだが、「クリストファー・リーの声を演じられる人はいるかもしれない。でも、私はそうは思わない。彼の声を使えたことが本当に嬉しいし、素晴らしいことだと感じています」と海外メディアで喜びを語っている。
スタッフ陣からも熱烈に支持され続ける名優が演じるサルマン。本作では、どのような立ち位置で登場するのか。
「ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い」は、12月27日から公開。監督は「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」シリーズの神山健治が務めている。