神尾楓珠と桜田ひよりが主演する「大きな玉ねぎの下で」に、ロックバンド「爆風スランプ」のボーカル、サンプラザ中野くんが出演していることがわかった。
本作は、デビュー40周年を迎えた「爆風スランプ」が1985年に発表したヒット曲にインスパイアされた物語。楽曲「大きな玉ねぎの下で」は、ペンフレンドの文通相手と初めて武道館で待ち合わせる淡く切ない恋模様を綴ったバラードソングで、「大きな玉ねぎ」は日本武道館の屋根の上に光る擬宝珠を指している。
映画で描かれるのは、手紙やノートでのやりとりを通して、顔も知らない相手に恋をするラブストーリー。丈流(神尾)と美優(桜田)は、夜はバーで昼はカフェになる「Double」でそれぞれ働いているが、会ったことはないという関係だった。ふたりをつないだのは、連絡用のバイトノート。就活にプライベートに、悩みの尽きないふたりは、ノートに本音を吐き出し励まし合うことで、次第に“顔の知らない相手”に淡い思いを寄せていく。
「爆風スランプ」はパワフルかつユニークなパフォーマンスで人気を博し、デビューわずか1年余りで日本武道館ワンマンライブを成功させると、88年にはNHK紅白歌合戦にも出場。その後も数々のヒット曲を世の中に送り出し、活動休止期間を経て、今年24年に本格的に活動再開した。
サンプラザ中野くんは楽曲「大きな玉ねぎの下で」について、「デビューして間もない頃に、“来年の武道館を押さえたから満員にしてくれ!”と突然頼まれまして(笑)。さすがに厳しいよなと思い、空席に“ドラマ“を作って、それを歌にしてしまえば、”あの空席にもそういうストーリーが本当にあるのかも“とお客さんも思ってくれるんじゃないかと考えて、作り上げました」と誕生秘話を明かす。
タイトルにもなった「大きな玉ねぎ」というキャッチーなフレーズについても、「初めて日本武道館を見た時に、僕が”大きな玉ねぎが乗ってるね!“と言ったら大ウケして、これは使えるワードだなと」と当時を回顧。「いただいたメロディーのサビが“大きな玉ねぎの下で”にピッタリだなと感じたんです。その後徐々に曲を書き上げていく内に、これは良い曲になるかもしれないと思い、最終的にはそういった方向性で作り上げました」と貴重なエピソードを披露した。
映画化について「自分自身の中でも大切にしている一曲を映画化してもらえるのは、本当に嬉しいこと」と喜びを滲ませるサンプラザ中野くんだが、当初は出演に対し躊躇いもあったという。しかし、「“(出演することで)映画のヒットにより貢献できるんじゃないですか”と言っていただけまして。自分の感情はさておき、それが何より重要だなと思い、出演させていただきました」とオファーを承諾した理由を語った。サンプラザ中野くんがどのような形で登場するかは明かされていない。
「大きな玉ねぎの下で」は、25年2月7日公開。