米エンタテインメントの中心地ロサンゼルスで猛威を振るう大規模山火事により、テレビドラマの制作現場に深刻な影響が及んでいる。この未曾有の事態で、多数の人気作品が制作中断を強いられている。
現地メディアの報道によると、この山火事により少なくとも16人の尊い命が失われ、1万棟を超える建物が被害を受けている。深刻な大気汚染により、ハリウッドの主要スタジオは相次いで制作中断を決定。アマゾンの期待作「Fallout」シーズン2をはじめ、長年高視聴率を誇る「グレイズ・アナトミー」シーズン22、人気犯罪捜査ドラマ「NCIS」シリーズなど、各局の看板作品が軒並み影響を受けている。
NBCユニバーサルは「ハックス(原題)」「マネー 彼女が手に入れたもの」「テッド(原題)」などの人気作品に加え、注目の新作「Suits: L.A.」の制作も停止。CBSスタジオ、ワーナー、ディズニーも、それぞれの主力作品の撮影を中断している。さらに、人気トーク番組「ジミー・キンメル・ライブ」も収録を見送らざるを得ない事態となった。
FilmLA(ロサンゼルス映画管理局)は消防局の指示により、アルタデナ、ラ・クレセンタ、ラ・カナダ/フリントリッジ、パサデナ市におけるすべての撮影許可を取り消している。消防当局はイートン火災とパリセーズ火災の鎮火に全力を注いでいるが、今週予想される強風により、さらなる消火活動の困難が予想される。
各作品の放送スケジュールへの影響は現時点で明らかになっていないものの、制作関係者は人命と安全の確保を最優先に、状況を注視しているという。