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リアルでキモすぎ…恐怖の造形を映像で 妄想の狂気人形に魂を込める「ストップモーション」メイキング公開

映画.com 2025年1月16日 12時0分

 ストップモーションアニメと実写を融合させ、現実と虚構の境界があいまいになっていく恐怖を描いた、イギリス製ダーク心理ホラー「ストップモーション」のメイキング映像と、アーティスト「Franz K Endo」が手掛けるアザービジュアル&コメントが公開された。

 本作はフランシス・ベーコンやクライブ・バーカー作品を彷彿とさせるテイストでダークなストップモーション・アニメと実写を交錯させながら、重層的な恐怖とスリルを描いたサイコロジカル・ホラー。ストップモーションアニメの短編「Bobby Yeah」で英国アカデミー賞最優秀短編アニメ賞にノミネートされた、映像作家ロバート・モーガンの初長編作品だ。本作でも2023年のシッチェス・カタロニア国際映画祭で審査員賞特別賞を受賞、、Rotten Tomatoes 満足度91%(2024/10/25時点)を獲得など高い評価を得ている。

 偉大なストップモーションアニメーターである母スザンヌが病に倒れたため、娘のエラは、制作が中断された作品を完成させようと奮闘していた。しかし、自分ひとりの力では作業は思うように進まない。偶然出会った謎の少女の力を借りて作業を進めていくエラだったが、次第に現実と虚構の壁が崩壊していき、精神的に追い詰められていく。

 このほど公開されたメイキング映像は、暗い部屋に無生物の人形を持ち込み、人形に命を吹き込むクリーチャー効果担当の仕事を映す。エラの極端な創造力が、おどろおどろしいフィギュアにより重層的な恐怖を生み出していくさまは、まるで死霊術のような雰囲気でもある。モーガン監督も共感する芸術家たちの葛藤とその狂気が具現化した本作の裏側に迫る貴重な作業風景だ。なお、劇中で使用されたコマ撮り人形がイギリスから届き、新宿の映画館シネマカリテで展示中だ。精密で独特な質感のフィギュアを肉眼で確かめられる。

 同時公開されたアザービジュアルは、テレビ東京プロデューサー大森時生が手がける「フィクショナル」、現在放送中のドラマ「家政婦クロミは腐った家族を許さない」のキービジュアルや「MADドラえもん」のサンプリング、数々のアートワーク、TV番組、MVの制作などマルチに活躍する若手アーティスト「Franz K Endo」が、本作からイマジネーションを受け制作したもの。映画は1月17日から新宿シネマカリテほか全国公開。

▼コメント
ホラーというよりは、毒親から解放された後の特有のメンタルブレイクダウンを見ているようだった。
母親が倒れる前までの圧政下が現実ならば、その後は全て虚構である。
Franz K Endo(アニメーター/デザイナー)

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