英国アカデミー賞(BAFTA)は15日、2025年の各部門のノミネーションを発表した。バチカンでの教皇選出を巡る緊迫のドラマ「教皇選挙」が作品賞、監督賞、主演男優賞など12部門でノミネートを獲得。エドワード・ベルガー監督は2年前に「西部戦線異状なし」で英アカデミー賞を席巻したが、新作でも快進撃を見せる形となった。
「教皇選挙」は、ローマ教皇の死去を受けて開催される新教皇選出選挙を舞台に、システィーナ礼拝堂の密室で繰り広げられる権力闘争と陰謀を描いたサスペンス。選挙を執り仕切るローレンス枢機卿を演じるレイフ・ファインズの緊迫の演技に加え、謎めいた修道女役のイザベラ・ロッセリーニも助演女優賞にノミネートされた。
一方、異色の快進撃を見せているのが、アイルランド語ヒップホップグループを描いた「Kneecap(原題)」だ。自身の半生を演じた三人組の躍動感あふれる演技が評価され、6部門でのノミネートを果たした。このほか「エミリア・ペレス」が11部門、「ブルータリスト」が9部門でノミネートを獲得。SF超大作「デューン 砂の惑星PART2」は7部門でノミネートされた。
授賞式は2025年2月18日、ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールで開催される。
主要部門のノミネートは以下の通り。
【作品賞】
「教皇選挙」
「エミリア・ペレス」
「ブルータリスト」
「名もなき者 A Complete Unknown」
「ANORA アノーラ」
【監督賞】
エドワード・ベルガー「教皇選挙」
ジャック・オーディアール「エミリア・ペレス」
ブレイディ・コーベット「ブルータリスト」
ドゥニ・ビルヌーブ「デューン 砂の惑星PART2」
ショーン・ベイカー「ANORA アノーラ」
コラリー・ファルジャ「サブスタンス」
【主演男優賞】
レイフ・ファインズ「教皇選挙」
エイドリアン・ブロディ「ブルータリスト」
コールマン・ドミンゴ 「Sing Sing」
ティモシー・シャラメ「名もなき者 A Complete Unknown」
ヒュー・グラント「Heretic(原題)」
セバスチャン・スタン「アプレンティス ドナルド・トランプの創り方」
【主演女優賞】
シンシア・エリンボ「ウィキッド ふたりの魔女」
カルラ・ソフィア・ガスコン「エミリア・ペレス」
マリアン・ジャン=バプティスト「Hard Truths(原題)」
マイキー・マディソン「ANORA アノーラ」
デミ・ムーア「サブスタンス」
シアーシャ・ローナン「The Outrun(原題)」