Infoseek 楽天

「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」4Kデジタル修復版、今夜放送! あらすじ&キャストまとめ、見どころ解説

映画.com 2025年1月18日 18時30分

 山田洋次監督と故渥美清さんによる国民的人気シリーズの第15弾「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」の4Kデジタル修復版が、本日1月18日午後6時45分からBSテレ東で放送されます。シリーズ屈指の名場面が目白押しの今作のあらすじ、キャスト情報とともに、映画.comでは見どころをご紹介します。

【あらすじ】
寅次郎は、青森で知り合った中年男の兵頭と旅をすることになるが、函館のラーメン屋台でリリーと偶然再会する。どんちゃん騒ぎをして一文無しになった3人は、啖呵売りや駅のベンチで雑魚寝をしながら美しい初夏の北海道を気ままに旅して回る。道中、小樽に初恋の人を訪ねる兵頭に同行した寅次郎とリリーは、ささいなことで大喧嘩となり、3人の幸福な旅は終わりを告げる。

柴又へ戻った寅次郎は喧嘩別れしたリリーのことが気がかりで落ち込んでいたが、ある日、とらやにリリーが現れる。すっかり仲直りした2人はとらやで居候生活を始め、その仲睦まじい姿にさくらは2人が一緒になってくれたらと願うが……。

【キャスト】
車寅次郎:渥美清
さくら:倍賞千恵子
松岡リリー:浅丘ルリ子
兵頭謙次郎:船越英二
車竜造:下絛正巳
車つね:三崎千恵子
諏訪博:前田吟
諏訪満男:中村はやと
社長:太宰久雄
源公:佐藤蛾次郎
御前様:笠智衆
信子:岩崎加根子
君子:久里千春
鞠子:早乙女愛
青森の女中:宇佐美ゆふ
函館の女中:谷よしの
小樽の主婦:村上記代
キャバレーの女:光映子
キャバレーの女:秩父晴子
海賊:米倉斉加年
海賊:上條恒彦

【見どころ】

●メロン騒動

 シリーズのファンにとっては、もはや伝説となっている名シーン。旅先で寅次郎の世話になった兵頭からもらった高級メロンを、とらやの面々が食べ始めたところへ寅次郎が出先から帰ってきます。寅次郎の分を残し忘れたことに気づいた一同は、大慌てで取り繕おうとしますが、寅次郎は激高。その後のセリフ回しが秀逸で、笑いを呼びます。

「わけを聞こうじゃねえか。どうしてみんなのつばきの付いた汚ねえ食いカスを、俺が食わなくちゃならねえんだい?」

「本来ならば、この俺がだ、『みんな、そろそろ食べごろだろう。美味しくいただこうじゃないか』『あら寅ちゃん、すまないわねえ。あたしたちもご相伴にあずかっていいの?』『もちろんだとも!』『すみませんねえ、兄さん。それじゃあいただきます』。そうやって俺に感謝していただくもんなんだろう? それをなんだい! 俺に断りもなしに!」

「あいつのいないうちにみんなで食っちゃおう、食っちゃおう。どうせ、あいつなんかメロンの味なんかわかりゃしないんだ。ナスのふたつもあてがっときゃいい。そうしよう、そうしよう。みんなでもって食おうとした時に俺がパタパタと帰ってきたんで、てめえら大慌てに慌てたろ!」

 暴言の限りを尽くしますが、寅次郎の主張は正論ではあるため公開当時、浅草の人々はこのシーンを見ても笑わなかったのだとか……。

●番傘で相合い傘

 このメロン騒動でリリーに一喝されてとらやを飛び出し、題経寺の鐘撞き堂で不貞腐れていた寅次郎ですが、激しい夕立が降ってきたため仕事へ行ったリリーのことが急に心配になり、急いでとらやへ戻ります。気が気ではない寅次郎の様子を見て取ったさくらとおばちゃんから番傘を渡され、リリーを迎えに行くように促された寅次郎は、ひとしきり文句を言いながらも柴又の駅へ向かいます。

 駅で雨宿りをしていたリリーが寅次郎を見つけると、嬉しそうに駆け寄り、意地っ張りでまだ機嫌の直っていない寅次郎をからかいながら、夜の参道を相合い傘でとらやへ帰っていきます。傍若無人な荒くれ者なだけではなく、根は優しい寅次郎の心根を理解するリリーの懐の深さが観る者に伝わる名シーンをお楽しみください。

この記事の関連ニュース