究極のワーク・ライフ・バランスを描くスリラードラマ「セヴェランス」シーズン2が、1月17日から、配信開始された。この記事では、シーズン1の内容を振り返り、シーズン2のあらすじをご紹介する。
※この記事には、シーズン1のネタバレとなる箇所がございます。未見の方は、十分ご注意ください。
本作は、「ナイト ミュージアム」のベン・スティラーが監督と制作総指揮を務め、ドラマ「ビッグ・リトル・ライズ セレブママたちの憂うつ」のアダム・スコットが主演を務める。シーズン1の配信直後から、斬新な設定と、シリアスかつ奇妙なストーリー展開が話題を呼び、「Apple TV+トップチャート『シリーズ』」内でも常にランキング上位となっていた。“米テレビ界のアカデミー賞”ともいわれるエミー賞にも多数ノミネートを果たした。
舞台は、有名企業「ルーモン産業」。従業員は、会社での記憶と、会社の外でのプライベートの記憶を分離する手術“セヴェランス”を受けられることで知られている。主人公・マーク(スコット)も、ルーモン産業に入社する際に手術を受けており、いまや昇進し、同じく手術を受けた従業員たちが所属するチームを率いている。自身を含め、会社に一度足を踏み入れると仕事用の記憶しか持たず、会社を出るとプライベートでの記憶しか持たない同僚たち。シーズン1は、マークのチームに、新たな従業員・ヘリー(ブリット・ロウワー)がやってくるところから始まる。
仕事の記憶しか持たない自分として、初めて目覚めたヘリーは、「退社したと思った次の瞬間、出社している」という状況に混乱し、受け入れられない。彼女は、その状況を当たり前としているマークや同僚たちに反発し、会社の外に出ようと反抗する。マークはそんなヘリーをなだめ、何とか彼女が会社になじめるように奮闘するが、ヘリーの反抗は続く。やがて、彼女への会社の対応を目の当たりにしたマークや同僚たちも、目を逸らしてきた会社の謎や、それぞれの私生活が気になり始める。
なぜ彼らは記憶を分離する手術を受けたのか? 会社はなぜ従業員に、手術を実験的に受けさせているのか? そして、会社での自分の日々に終わりはあるのか――? きっと誰もが考えたことがある、「もうひとりの自分が、代わりに仕事に行ってくれたら……」というアイディアの極致に息をのむドラマに仕上がっている。
シーズン1では、マークがなぜ記憶を分離する手術を受けたのか、その経緯が描かれた。マークは、妻との死別を経験し、その悲しみから仕事中だけでも逃れられるようにと、セヴェランス手術が受けられるルーモン産業に就職していたのだ。マークのチームに所属する同僚たちの私生活も判明したが、ヘリーには私生活でも、ルーモン産業と深い関わりがあったことが明らかになる。
シーズン2は、シーズン1から5カ月後、マークが再び“仕事の自分”として目覚め、ルーモン産業に戻ってきたところから始まる。出迎えたのは、管理部で昇進していたミルチック(トラメル・ティルマン)だが、顔見知りは彼のみで、かつての同僚たちの姿は見当たらない。
そしてマークは、ヘリーらチームの全員が、会社からの5カ月間にわたる説得に応じず、自分だけが“私生活の自分”の意思により、すぐに会社に戻ることになったことを知る。5カ月間の記憶がない、“仕事の”マーク。その期間、マークと同僚に何が起こったのか――。やがてマークは、結局、続々と会社に戻ってきたかつての同僚たちと、出口のない会社で再会することになる。
「セヴェランス」シーズン2(全10話)は、1月17日の初回配信開始以降、毎週金曜に1話ずつ配信予定。