1月15日に死去した奇才デビッド・リンチ監督を追悼し、鬼才の謎をひも解くドキュメンタリー映画「デヴィッド・リンチ アートライフ」が、1月24日からアップリンク吉祥寺、1月31日からアップリンク京都で上映される。
自主制作映画「イレイザ―ヘッド」で有名となり、カルトの帝王とも呼ばれたリンチ氏は映画監督だけに留まらず、プロデューサー、ミュージシャン、俳優としてあらゆる分野で活躍し、この世に数多くの作品を遺した。
映像作品のみならず、絵画、立体、写真、音楽など様々な方法で表現活動を続けていたリンチ氏。本作ではリンチ氏自身がプライベート映像と共に、幼少期の家族との思い出や、同居人であったJ・ガイルズ・バンドのピーター・ウルフ、後に「ストレイト・ストーリー」「マルホランド・ドライブ」の美術監督を務めるジャック・フィスクとの出会い、そしてフィラデルフィアでの暮らしや妻ペギーの出産を経て、長編映画デビュー作「イレイザーヘッド」に至るまでを語る。その言葉から、彼の作品には過去の恐怖や苦悶の記憶が大きく反映されていることが分かる。
本編でリンチ氏は「絵を描いたり何かするたびに、新しいアイデアが浮かんでくる。だが、しばしば過去がアイデアを生み出し、色付けをする。だから新しいアイデアであっても、過去が関わってくるんだ」と語っている。