阿部寛が主演を務める「ショウタイムセブン」の特別体験型試写会(1月27日開催)のなかで、前代未聞の試みが行われた。映画の上映を中断し、映画業界初の“上映中舞台挨拶”が開始され、阿部、竜星涼、生見愛瑠、渡辺一貴監督がサプライズ登場し、観客を大いに驚かせた。
本作は、韓国で大ヒットしたハ・ジョンウの主演映画「テロ, ライブ」を原作に、オリジナル展開を盛り込んだサスペンスエンタテインメント。夜7時、爆破犯からの1本の電話で、犯人との独占緊急生中継が始まる。テレビ局に爆弾が仕掛けられ、元人気キャスター・折本(阿部)が交渉役に指名される。なぜ彼が指名されたのか、犯人の正体と本当の目的とは――? 全てが明らかになるとき、折本は予測不能の決断を下す。
特別体験型試写会の上映は予定通り、午後6時30分からスタートしたが、会場内では劇中で起きる事件と連動するかのように、さまざまな“ハプニング”が勃発した。劇中のスタジオ内前説シーンでは、「ショウタイム7」のスタッフが場内に登場して前説を行い、番組資料を配布。爆破シーンでは赤色の照明が点滅したり、風船が割れたり、観客も自由にリアクションをとったりと、さまざまな体験型の試みが仕掛けられていた。
さらにスタジオ封鎖シーンでは、「ガチャ!」という音が大きく響き渡り、ついに開始40分程度で上映中断。「映画は中止だ。この会場に爆弾を仕掛けた。変な真似をしたら爆発するぞ!」という犯人の声が響き渡り、まさに会場が事件現場と化すなか、キャスト陣が登場した。阿部の「ここからは、私阿部寛が犯人とお話します」、竜星の「僕も阿部さんとご一緒します!」、生見の「早くしないと爆弾が爆発しますよ!」という声とともに、キャスト陣がステージに登壇し、渡辺監督も交え、舞台挨拶が始まった。
“上映中舞台挨拶”というシチュエーションに、阿部は「大変なことになっていて怒っている人がいるのではないかと思っていたので、皆さんの楽しそうなお顔を拝見して安心しました」と、ホッとした表情を浮かべていた。
物語の見どころについて、日曜劇場「VIVANT」で阿部と共演した竜星は、「阿部さんを糾弾するシーンはやっていて楽しかったです。後輩からの下剋上は、お芝居でもなかなかない機会ですから、とても貴重でした。台本を見た時に『やったぞ! 阿部さんを糾弾できるぞ!』とやる気が出ました」と、ニヤリ。阿部は「すごく生意気でした」と暴露しつつ、「それまで顔の見えない犯人とやりとりしているなかで、急に敵が前からすごい勢いで来るから。『ちょっと竜星、こっち来るな』と思った。押しの強さとここぞとばかりの芝居。目が覚めるような勢いがあった」と、称賛していた。
生見は、「ラストに待ち受けている衝撃的結末をいち早く見てほしい!」とアピール。このあと、本編の続きを鑑賞する観客を意識して、竜星が「え? 何があるの? 何があるの?」と追求すると、生見は「い、言っていいんですか!?」と大慌てするひと幕もあった。渡辺監督は、「いろいろな見方のできるラストになっているので、映画を見た方と語り合ってもらえたら嬉しいです。噛めば噛むほど味が出る映画になっています」と、強調した。
続いてのトピックは、「2025年に挑戦したいこと」。竜星が「阿部さんとどこかへ旅行に行きたい」とリクエストすると、阿部は「どこ行く?」と逆質問。「VIVANT」を踏まえ、竜星が「砂漠以外で……」とお願いすると、阿部は「都会に? お前と? どうだろうなあ。砂漠はいいぞ~」と盛り上げる。しかし、竜星から「僕は温泉が大好き」とやんわり誘われると、阿部は「お前と行くの!?」と返し、結局旅行プランは宙ぶらりんになっていた。
そんな阿部は、「ウエスタンブーツを履いてみたい。40年以上前に持っていたけれど、しばらく履いていなかったのでチャレンジしたい」と、抱負を述べる。すると竜星は、「阿部さん、ウエスタンブーツを一緒に買いに行きましょう!」と、すかさず誘っていた。
「ショウタイムセブン」は、2月7日に全国で公開される。