A24が北米配給した「TUESDAY(原題)」が、「終わりの鳥」の邦題で4月4日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかで全国公開されることが決定し、日本版ポスターと予告編が公開された。
本作は、地球を周回して生きものの終わりを告げる鳥“デス”と、その鳥と寄り添う病気の少女、かたや一心不乱に鳥と闘う少女の母親を描いた物語。世にも奇妙な“デス”と対峙することで、母娘は間もなく訪れるであろう別れを次第に受け止めていく。
余命わずかな15歳のチューズデーの前に、喋って歌って変幻自在な一羽の鳥が舞い降りる。地球を周回して生きものの終わりを告げる、その名も“デス(DEATH)”。チューズデーはそんな彼をジョークで笑わせ、留守の母親ゾラが帰宅するまで自身の最期を引き延ばすことに成功する。やがて家に戻ったゾラは、鳥の存在に畏れおののき、愛する娘の身からデスを全力で遠ざけるべく、暴挙に出る。
予告編の冒頭では、不穏な音楽が流れるなか、大空を飛ぶ“デス”の姿が映し出される。まだあどけなさの残るチューズデーだが、鼻のチューブと車いす姿から病気を抱えていることがわかる。彼女の母親であるゾラはデスを捕まえようと必死に立ち向かうが、彼は手のひらサイズになったり、急に大きくなったり、変幻自在。挙句の果てにはゾラまでも姿かたちが変貌していく。ラストはデスの「誰も避けられない、“私”を」というセリフで締めくくられるとともに、エンドシーンでは器用にタバコをふかすデスの姿が収められ、チャーミングなキャラクターも垣間見える映像となっている。
メガホンをとったのは、本作で長編監督デビューを飾ったのクロアチア出身のダイナ・O・プスィッチ監督。デスというチャーミングなキャラクターを造形する一方で、“死”という観念を奇想天外に視覚化し、その苦悩にも触れるなど奥行きのあるストーリーに仕立てた。
繊細でウィットに富んだ少女チューズデー役は、「恋人はアンバー」のローラ・ペティクルーが務め、母親のゾラ役は人気TVシリーズ「VEEP ヴィープ」でのジュリア・ルイス=ドレイファスが演じた。