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本物が一人いればコピーは不要――双子ピアニストが奇跡の旋律を生み出す「デュオ 1/2のピアニスト」本予告公開

映画.com 2025年2月5日 18時0分

 アカデミー賞作品賞含む主要3部門受賞「コーダ あいのうた」のプロデューサー最新作「デュオ 1/2のピアニスト」の本予告と新ビジュアル、場面写真が、本日2月5日(=双子の日)に一挙公開された。

 本作は、実在するフランスの双子の天才ピアニスト、プレネ姉妹の数奇な運命と人生をモデルに、難病により夢を奪われた双子姉妹の苦難と葛藤と成功の物語を描いた作品。プロデューサーは、アカデミー賞をはじめ世界中の名だたる賞を総なめした「コーダ あいのうた」(22)、「エール!」(14)、「ふたりのマエストロ」(23)を手掛け、数々の感動のドラマを世に送り出すフィリップ・ルスレが担当している。

 本予告映像は、2台のピアノとともにステージに立つクレール(カミーユ・ラザ)とジャンヌ(メラニー・ロベール)にスタンディングオベーションが巻き起こるシーンから幕が開ける。父親のセルジュ(フランク・デュボスク)から常に“一番”を求められ、アスリートのような教育を受けてきた2人は、名門カールスルーエ音楽院に入学。そこで待ち受けていたのは、コンサートのソリストをかけたクラス分け試験。その結果、クレールは上級クラスに選ばれたが、ジャンヌは「本物が一人いればコピーは不要だ」と切り捨てられ、いつも一緒だった2人は引き裂かれてしまう。

 コンサートのオーディションに向け、何人ものプロを育ててきたレナート先生のスパルタ指導のもと練習に励むクレールだが、ある日手に痛みを覚え病院へ行くと、両手が徐々に不自由になる難病にかかっていることを知らされる。そして、それは遺伝性のものでまもなくジャンヌも発症し、2人はピアニストへの夢を絶たれてしまう。扉も開けられないほどの手で、絶望の淵に立たされるクレールとジャンヌ。しかし、改めてピアノが人生のすべてだと気づき、再び夢のステージに立つために、唯一無二の演奏方法をひらめく。それは、“譜面を2人で補い合う”という「双子だから」できる“神業”だった。

 また、“新次元のピアノ・デュオ”としてクラシック界で期待と注目を集める坂本彩、坂本リサ姉妹から本作へのコメントも到着。坂本彩、坂本リサ姉妹は、幼少期からデュオを始め、驚異的なアンサンブルを培い、ともに東京藝術大学大学院で研鑽を積んだ後ドイツへ留学。2021年に最難関として知られるミュンヘンでのコンクールピアノデュオ部門で日本人デュオとして初の第3位入賞を果たしたほか、聴衆賞・特別賞を受賞。24年11月に待望のデビューアルバム「Duettist」を発売し、新たなピアノデュオの可能性を切り開いている。

 「デュオ 1/2のピアニスト」は、2月28日新宿ピカデリーほか全国公開。なお、公開を記念したパネル展が、3月12日までルミネ池袋8Fで開催中となっている。コメントは、以下の通り。

【坂本彩・坂本リサ】

小さい頃から切磋琢磨し、ピアノを弾き続けてきたクレールとジャンヌの姿を、つい自分たちと重ね合わせながら観入ってしまいました。私たちにもそれぞれに挫折しかけた時期、片やピアノの前で泣き崩れ、片や励まし続けた夜、言葉にせずともお互いを理解し合いながら苦楽を共にしてきたこと。私たちとピアノのことに昔から全力を注いでくれる両親のことも頭に浮かび、目頭が熱くなりました。そして、人生の選択に正解がないことの難しさとその可能性の広さについて深く考えさせられました。

私たちも"1/2"。欠けている部分は互いに補い、一緒に演奏していると喜びやアイディアが何倍にも拡がる。でも、クレールとジャンヌと同じような絶望、苦境に陥った時、彼女たちのような選択をする勇気を持てるでしょうか?あの特別な発想と演奏スタイルは彼女たちにしか成し得ないことであり、そこにたどり着いたのはまさに驚異的なこと。彼女たちが再び得た音楽への強烈な愛は、私たちの心にも新鮮な風を呼び起こしました。

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