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ロバート・エガース監督、悲願の“吸血鬼”映画! アカデミー賞4部門ノミネート作「ノスフェラトゥ」5月16日公開

映画.com 2025年2月8日 18時0分

 ロバート・エガース監督による、吸血鬼をめぐる恐ろしくも美しいゴシックロマンスホラー「Nosferatu(原題)」が、「ノスフェラトゥ」の邦題で、5月16日に公開されることがわかった。リリー=ローズ・デップ、ビル・スカルスガルド、ウィレム・デフォー、ニコラス・ホルト、アーロン・テイラー=ジョンソンらが共演。第97回アカデミー賞で4部門にノミネートされている。

 本作は、エガース監督が幼少期に夢中になった、F・W・ムルナウ監督のサイレント映画「吸血鬼ノスフェラトゥ」(1922)に独自の視点を取り入れ、創出したもの。タイトルにもなっている「ノスフェラトゥ」とは、吸血鬼の総称として使われている言葉だ。「吸血鬼ノスフェラトゥ」を初めて見た時から、その存在の虜になったというエガース監督は、高校時代に映画の舞台化脚本を友人と共同で執筆し、上演。このことがきっかけで、「映画監督になり、いつか自身の手で映画化したい」と憧れるようになったという。ハリウッド監督デビュー後、何度も映画化を試みたが叶わず、3度目となるチャレンジで、悲願の映画化が実現した。

 物語は、不動産業者のトーマス・ハッターが、仕事のため、自身の城を売却しようとしているオルロック伯爵へ会いに行くところから始まる。トーマスの不在中、彼の新妻・エレンは、夫の友人宅で過ごすが、夜になると夢のなかに現れる得体のしれない“彼”の幻覚と恐怖に悩まされるようになる。時を同じくして、トーマスとエレンが滞在する街に、さまざまな災いが起こり始める。

 夜な夜な夢のなかで、正体の分からない“彼”に怯えるエレンを演じるのは、ジョニー・デップの娘としても知られるリリー=ローズ・デップ(「サイレント・ナイト」)。彼女はオーディションで、エガース監督が思わず涙するほどの演技を披露し、役を掴み取った。本格的なホラー映画への出演は、本作が初となる。「IT イット」シリーズのペニーワイズ役でも知られるスカルスガルドは、オルロック伯爵役を担当。徹底的に作りこんだ役が絶賛され、「スカルスガルドはハリウッドの新たなホラーの王様」と評された。

 そして、後にエレンと知り合うアルビン・エーバーハルト・フォン・フランツ教授を、本作でエガース監督と「ライトハウス」「ノースマン 導かれし復讐者」に続き3度目のタッグを組むデフォーが体現。ホルト(「ザ・メニュー」)がトーマス、テイラー=ジョンソン(「クレイヴン・ザ・ハンター」)がトーマスの友人・フリードリヒに扮した。

 撮影では、演出のためにキャンドルの明かりが必要となれば、それに適したカメラレンズを使用。スタジオには当時の建物を研究した約60ものセットを組み、本物のねずみ約2000匹を用意するなど、徹底的に“本物”へのこだわりが貫かれた。リアルを追求した美しさが評価され、第97回アカデミー賞では、撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされている。

 「ノスフェラトゥ」は、5月16日に東京・TOHOシネマズ シャンテほかで公開。

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