20年以上にわたり根強い人気を誇る米ドラマ「バフィー」(日本では「バフィー 恋する十字架」などの邦題)の新作の制作が本格始動することが明らかになった。米Deadlineが報じている。
新作は米Huluでパイロット版の発注が間近に迫っており、主演のサラ・ミシェル・ゲラーが、バフィー役で復帰。メガホンを取るのは、2021年の映画「ノマドランド」でアカデミー賞監督賞に輝いたクロエ・ジャオ監督。自身も「バフィー」の熱心なファンだという。脚本は、ミステリードラマ「ポーカーフェイス」で高い評価を得たノーラとリラ・ザッカーマン姉妹が担当する。
1997年から2003年にかけて放送されたオリジナル版「バフィー」は、10代の少女が吸血鬼ハンターとして戦う姿を描いた革新的な作品だ。思春期の悩みとファンタジーを巧みに融合させたストーリー展開は世界的な支持を集め、「トゥルーブラッド」や「スーパーナチュラル」など、数々のSF・ファンタジードラマに影響を与えた。
ゲラーは昨年12月のインタビューで、「以前は新作に否定的だった」と率直に語る一方、「『セックス・アンド・ザ・シティ』や『デクスター』のリバイバル作品を見て、適切なアプローチがあれば可能だと考えるようになった」と心境の変化を明かしていた。
他のオリジナルキャストの参加はまだ明らかになっていないものの、アリソン・ハニガン演じるウィロウや、ニコラス・ブレンドン演じるザンダーなど、人気キャラクターの再登場を期待する声も高まっている。なお、オリジナル版の企画・製作総指揮を務めたジョス・ウェドンは、不適切行為の疑惑を受けてハリウッドから距離を置いており、本作への関与はない。
制作は20世紀テレビジョンとサーチライトTVが担当。すでに本格的なシリーズ化に向けて準備が進められており、新時代の「バフィー」の誕生が期待されている。