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林家たい平、独占取材!「落語という引き出しがあるだけで人生が豊かになる」

Entame Plex 2014年7月22日 16時19分

本日22日、東京・上野にある寄席発祥の地:下谷神社で、8月23日公開の映画「もういちど」のヒット祈願式が行われ、企画、主演をつとめた林家たい平をはじめ、福崎那由他、大野百花、そして板屋宏幸監督が登壇した。



この映画は、江戸時代末期の深川の長屋を舞台に、家族をなくし噺家をあきらめた主人公(林家たい平)が、人々の人情とふれあい自分を取り戻して行く、笑いあり、涙ありの落語エンターテインメント。主演のたい平は本作について「大変な世の中を生きていく子供たちに落語を届けたい。そして落語を聞いてもらうきっかけになればと思っています。日常の中に幸せがある、それをみなさんに感じてもらえれば」とコメント。
今回初めて落語に挑戦した福崎は「落語は難しくて大変でしたけど、たい平師匠に手取り足取り教えてもらって、なんとか見せられるようになりました」、さらには「最初は(落語は)かっこよくないと思っていたけど、(撮影が)終わったあとはすごくかっこいいなと思いました。将来は落語もできる役者になりたい」と話すと、たい平は喜びつつ「俺も役者もできる落語家に」と宣言していた。



この日はヒット祈願として下谷神社にそれぞれ願いを込めた絵馬を奉納し、さらにはすいか割りが行われ、福崎は見事1発で成功。一方たい平は2度の失敗のあと3度目でようやくヒット。「(スイカを外して)手がビーンとしました。これはヒットの予感! しびれる映画ができあがりました」と失敗をものともしないコメントで会場を沸かせていた。



また、会見では「笑点」メンバーの林家木久扇が初期の喉頭がんであることを公表したことにも触れ「先日『笑点』の収録のときに直接伺いました。メンバーみんなで(木久扇)師匠の座布団を守っていきたいと思います。師匠は『笑点』に欠かせない、落語界にとっても宝物ですし、かけがえのない人。師匠も元気になってお戻りになるとのことなので、治療に専念していただきたいと思います」と話していた。

さらに、今回は林家たい平にEntame Plex独占取材を敢行! 本作の見所、そして自身初となる役者仕事について聞いてみた。



——初めての役者仕事はいかがでした?
「大変でしたね。役者はいろいろな人物を演じ分けないといけないわけですが、そういう意味では落語をやっていたおかげで演技も少し救われたかなと思います」

——役者と落語家、共通する部分はありましたか?
「ありますね。ただ、普段(落語は)一人で自分の間でやっていますが、お芝居になると相手の俳優さん、女優さんがいるので、自分の間でいかない楽しさを逆に感じました。自分の間でボールを投げると相手の間で返ってくる。相手の響きで違う音が聞こえてくるので、それは楽しかったですね。落語にない魅力を感じながらやらせていただきました。これは、落語にもフィードバックできるなと思いました」

——今作はぜひ子供に見てほしいとのことでしたが、どんなところを見てほしいですか?
「子供は今すごく大変だと思うんです。友達のことや学校のこと、インターネットでもいろいろあったり、僕たちが子供の頃にはなかった大変さがいっぱいあって、辛いことや悩みがたくさんある。大人は辛いことがあったらお酒を飲みに行ったり、いろいろ発散の仕方があると思うんですけど、子供は大人みたいに発散できない。そんなときに、落語を知っていると笑っていられる、明日も頑張ろうとか、くよくよしていてもしょうがない、そんな気持ちにさせてくれると思うんです。今は辛いけど、こうしたらよくなる、楽しくなるんじゃないかっていう、想像力のエンジンをまわす意味でも落語に出会ってもらえるとすごくいいんじゃないかと思っています。大人になってからの暮らしの中でも、落語という1つの引き出しがあるだけで人生が豊かになる、全然違ってくるんじゃないかなと思います」

——この映画を見て、落語家になりたいと思う子供もいると思います。そんな子供たちに、落語家になるためのアドバイスをお願いします。
「自分が楽しいと思わない限り、相手に楽しさは伝わらない。だから、落語をやるときには、落語って大変だなって思うのではなく、こんなに楽しい話があるんだってことをお腹に入れてやると相手にも楽しさが伝わると思います。下手でもいいんです、プロじゃないですし。面白いっていう気持ちをもって伝えることがコツだと思います」

映画「もういちど」は8月23日(土)より、イオンシネマにて全国公開。

©2014「もういちど」製作委員会

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